まさかの「新型GT-R」登場の前触れか? 日産公式が「R32 GT-R」を大胆に改造!? 次期型期待の「極秘」プロジェクトとは

名車「R32 GT-R」に最新の電動駆動4輪制御システム搭載か!?

 日産は4月6日に投稿した♯R32EVプロジェクト Vol.3において、試作工場内に置かれたR32型スカイラインGT-Rの姿を公開しています。

 そこでは、エクステリアやインテリア、エンジンルームを3Dスキャンする姿が映されています。

R32 GT-Rの「魂」ともいえる「RB26DETT」ツインターボエンジン[「♯R32EVプロジェクト」より]
R32 GT-Rの「魂」ともいえる「RB26DETT」ツインターボエンジン[「♯R32EVプロジェクト」より]

 30年以上まえのクルマであるR32 GT-Rですが、さすがに日産社内でデジタル図面が全くないはずはなく、なぜエンジンルームだけでなく、内外装まで3Dスキャンが必要だったのかは謎です。

 ちなみにAE86 EVコンバートでは、エクステリアは変更せず、ステッカーチューンだけ。インテリアもバッテリーや水素タンクを積むために改装していた程度でした。

 この点についてSNSでは、「このR32がサンプルで、もう1台をゼロから起こすのでは」という声や、「コンバートと同時にカスタムも施すのでは」「コンバートと同時にヘリテージ用のパーツ製作もするのか!?」というコメントもありました。

 その後の♯R32EVプロジェクト Vol.5以降では、ハンドル、シフトレバー、インパネ、シートなどの取り外しから始まり、内装もバラバラに剥ぎ取られています。

また最新の♯R32EVプロジェクト Vol.9(9月14日公開)では、遂にR32 GT-Rの魂の源といえるRB26DETTエンジンが降ろされていました。

 ここからはあくまでも筆者の予想ですが、日産は、駆動系はオリジナルを残したAE86のEVコンバージョンとは違い、このR32 GT-Rに、日産最新の電動化技術「e-4ORCE」を搭載するつもりなのではないでしょうか。

 e-4ORCEは、歴代GT-Rなどが培ってきた4WD技術やシャシ制御技術に電動化技術を組み合わせ、駆動力を自在にコントロールするという、電動駆動4輪制御システムを指します。

 現在はSUV「エクストレイル」やBEVの「アリア」に搭載されています。

 3Dスキャンをした理由は、クルマの外観を変えずに、高容量の駆動用バッテリーや駆動用モーターを積むため、詳細なサイズ計測が必要だったのでしょう。

 ファンとしては、やはりR32 GT-Rからは、RB26DETTエンジンの「RBサウンド」が聞こえてほしいところです。

 しかし日産ならば、ベース車のエンジンからサンプリングしたサウンドを、スピーカーを通して車内に流す、といったことも余裕でやってくるはず。

 SNSでは「R32EVとAE86EVの対決が気になる」といった声もあります。

 是非ともマニュアルミッションも残しながら、仕上げていただきたいところです。

2015年の第44回「東京モーターショー」に出展された「日産コンセプト2020 ビジョン グランツーリスモ」は当時「次期GT-Rか!?」と噂になりました
2015年の第44回「東京モーターショー」に出展された「日産コンセプト2020 ビジョン グランツーリスモ」は当時「次期GT-Rか!?」と噂になりました

 このEV化されたR32 GT-Rがいつ完成するのか、そしてどのようなお披露目となるのかについて、今のところ日産から公式な発表はありません。

 ただこのタイミングや、やけに厳戒態勢となっている状況からみて、今秋のジャパンモビリティショーの日産ブースに出展される可能性は少なくないでしょう。

 ひょっとするとこのR32EVと同時に、次世代の新型「電動」GT-Rが並んで登場する、といった熱いサプライズもあるかもしれません。

 日産はやはり、GT-Rを将来的にバッテリーEVのスーパースポーツカーにするつもりなのだと筆者は予想します。

※ ※ ※

 現行型R35型GT-Rのプロトタイプが登場したのは、2005年の第39回東京モーターショーでした。市販仕様はその次の2007年10月に、やはり東京モーターショー会場でデビューしています。

 はたして2023年のジャパンモビリティショーで、次期GT-Rの姿を垣間見ることができるのでしょうか。

 今後の動向に期待したいところです。

日産・スカイラインGT-R のカタログ情報を見る

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Writer: くるまのニュースライター 河馬 兎

お金と法律に関する複数の資格をもつWEBライター。好きな言葉は「お風呂」と「ハイボール」

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