2024年に「消えたクルマ」何があった? 「超人気車」&異例の「ロングセラーモデル」にも幕… 惜しまれつつ「生産終了したクルマ」とは

「異例の復活」遂げたけどやっぱり…なモデルも

 ●三菱「RVR」

 過去のモデルでは、トールワゴンでありながらSUV風のスタイルを持っていたり、片側だけスライドドアを備えたり、ランエボ譲りの「4G63」型4気筒ターボエンジンを搭載したり、オープントップモデルをラインナップしたり…。

 とにかく個性の強いモデルとして存在していた三菱「RVR」。

 2010年におよそ8年ぶりに復活した3代目では、ベーシックなクロスオーバーSUVとなり、エンジンも過激なターボ仕様などはなく、1.8リッターの自然吸気エンジンのみのラインナップとなっていました。

 ただし、三菱のラインナップの中では比較的コンパクトなサイズの実直なクロスオーバーSUVとして、大ヒットではないものの、安定した販売をマークし続けていました。

 2017年2月のマイナーチェンジでは、最新デザイン「ダイナミックシールド」を用いたフロントマスクを採用。

 2019年8月には、より進化した「ダイナミックシールドフェイス」を採用するなど、定期的に改良がなされ続けていました。

 しかし。登場から10年以上が経過して、さすがに旧態依然となってしまったこともあり、2024年4月で日本向けの生産を終了。

 再びRVRという名前を持つ名モデルがラインナップから消えることとなってしまいました。

三菱「RVR」
三菱「RVR」

 ●スズキ「エスクード」

 ラダーフレームや、副変速機付きのパートタイム4WDシステムなど、本格的なオフローダー性能を持ちながらも、あえて都会的なスタイルとオンロードでの乗り心地を重視した足回りを採用。

 そんな特徴を持ち、「ライトクロカン」という新ジャンルの先駆けとなったスズキ「エスクード」。

 ただ、2015年に登場した4代目は一般的な乗用車と同じモノコックボディに変更され、ハンガリーからの輸入車というものに一変したため、しばらくは旧型が併売される形がとられていました。

 そんな4代目ですが、実は2021年9月に一旦日本向けの販売を終了しています。

 その後2022年4月に販売を再開し、このタイミングでパワートレインを純ガソリンエンジンからストロングハイブリッドへと一新させました。

 しかし2023年末に日本向けモデルの輸入が終了し、2024年春ごろには在庫販売がなくなり終売。

 現在は10月に登場したインド製新型SUV「フロンクス」がそのポジションを担っています。

 ●ダイハツ「コペン XPLAY」

 現在、軽自動車として唯一のオープンカーとなっているダイハツ「コペン」。

 現行型は2014年に登場した2代目で、トヨタとのコラボレーションモデルである「GR SPORT」もラインナップされています。

 そんなコペンですが、現行型登場当初、まず「ローブ」がデビューし、2014年11月に「エクスプレイ」が追加。

 そして2015年6月に「セロ」が登場し、2019年10月には先述の「GR SPORT」が追加。4つのスタイルが存在するモデルとなっていました。

 しかし、この中でエクスプレイのみが2024年10月をもって終売となってしまったのです。

 このエクスプレイは、オープン2シータースポーツカーとしては異例のクロスオーバーSUV風のスタイルを持っていたモデルです。

 これは現行型コペン登場前の2011年に発表されたコンセプトカー「ディークロス」や2013年の「KOPEN future included Xmz」のデザインを踏襲したもので、ある意味現行コペンの源流とも言えるスタイルだっただけに、終売を惜しむ声も聞かれたのでした。

※ ※ ※

 終売してしまうモデルの理由はさまざまですが、当然ながら終売してしまってからでは新車を購入することはできません。

 気になっているクルマがあったら、もう思い切って購入に踏み切ってしまうのも手かもしれません。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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