なぜ「カートレイン」廃止された? 夜行列車で愛車と移動出来た「カーフェリーの鉄道版」 衰退の一途辿った理由とは

バイクを運んだ「MOTOトレイン」「モトとレール」も

 最後に、関連する列車について触れたいと思います。

 カーフェリーの鉄道版という意味では、このほかにもライダーに向けた「MOTOトレイン」「モトとレール」がありました。

DD51牽引で、北の大地を行く「カートレイン北海道」。機関車の次に連結されているオハネフ25形は、寝台側窓の上下幅が狭い100番台(画像提供:吉原勇樹氏)
DD51牽引で、北の大地を行く「カートレイン北海道」。機関車の次に連結されているオハネフ25形は、寝台側窓の上下幅が狭い100番台(画像提供:吉原勇樹氏)

 1980年代から90年代は一大バイクブームで、北海道を巡るツーリング旅を楽しむ人も多くいた時代でした。

 MOTOトレインやモトとレールと、乗用車を積むカートレインとの違いは、専用の編成や臨時列車を仕立てるのではなく、定期列車にバイクを積む荷物車マニ50形を連結していたことでした。

 MOTOトレインは急行「八甲田」(上野駅-青森駅)および臨時快速「海峡」(青森駅-函館駅)に、モトとレールは寝台特急「日本海1・4号」(大阪駅-函館駅)に併結していたのです。

 ちなみに青函トンネル開通前の時代からMOTOトレインはありました。

 そのころは荷物車を青函連絡船で航送して、函館までバイクとライダーを運んでいました。

 フェリーよりも早く着くことから評判が良く、指定券が取りにくい列車と言われていましたが、平成10年の急行 八甲田廃止を受け、MOTOトレインも消滅。

 それに合わせるように、モトとレールも運転を終了しています。

 そもそも東京や大阪と北海道を結ぶ定期運行の夜行列車が全廃されてしまった今、なかなか復活は難しいでしょうが、前出のカートレイン復活との合わせ技はあり得る話かもしれません。

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Writer: 遠藤イヅル

1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。

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