大雪のなか「4件の立ち往生」が発生! 大型車が「チェーン未装着」で走行し“峠越え”できず… 3日からの大雪で「スタック車両」多発 国道で交通規則も 山形・宮城
2025年12月3日から5日かけて冷え込みが強まったことで雪が降り、東北地方の国道を中心に多数のスタック車両が発生しました。
東北の各地でスタック続出
2025年12月3日から5日かけ、日本付近の上空に強い寒気が流れ込み、冬型の気圧配置が強まったことで、北日本から西日本の日本海側を中心に冷え込みが強まり、山沿いを中心にまとまった雪が降りました。
そうしたなか、東北地方の山間部を通る国道を中心に、スタック車両が相次いでいます。

12月4日の12時には、まず山形県米沢市と福島県福島市の県境にある国道13号の「栗子峠」付近でスタック車両が発生。
福島河川国道事務所によると、この車両は大型車両で、チェーン未装着だったといいます。道路カメラの画像では、大型トレーラーが路肩に停車しています。
また13時には宮城県大崎市鳴子温泉の国道47号で、チェーン未装着の大型車両2台がスタック。
さらに同日15時にも、山形県小国町の国道113号で、やはり大型車両によるスタックが発生。道路カメラの画像では、登り坂を登れないようでトレーラーが停止しています。
山形河川国道事務所によると現場で片側通行が実施され、17時まで規制が続きました。
翌日5日の11時には、国道112号の山形県西川町でスタック車両が発生。道路カメラの画像によれば、こちらはシルバーのセダンで、橋の上で車体が横になり立ち往生。これ以上は進めないようで、道路管理パトロールカーが出動し、片側通行規制が敷かれています。
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過去の大雪では、長距離・長時間にわたって大規模な車両立ち往生が発生し、解消までに大幅に時間を要した事例がありました。
2020年には関越道の月夜野IC(群馬県)から小出IC(現:魚沼IC・新潟県)にかけての約70kmの区間で、2000台以上が立ち往生。通行再開までに48時間以上を要しました。
2024年1月には、名神高速の関ヶ原IC付近で大規模な滞留が発生し、解消までに34時間を要しています。
このほか、首都圏でも2018年や2022年の大雪で高速道路の登り坂を中心に、立ち往生やスリップ事故が多数発生しています。
そのため大雪が降っていなくても、大雪が予想されるとなった段階で、大規模な立ち往生や滞留を予防するために、前もって「予防的通行止め」措置が取られる可能性があります。
なお国土交通省では、特に大型車の立ち往生が周辺の交通に大きな影響を与えることから、雪道で不十分な対策による悪質な立ち往生が発生した際には、監査を行って事実関係を確認し、行政処分の対象となることを明示しています。
クルマで外出が必要な場合は、ノーマルタイヤでの積雪路、凍結路の走行は厳禁です。
冬用タイヤの装着はもちろんのこと、チェーンの携行・早めの装着、スコップや砂などの冬用装備の携行、万が一立ち往生した際に備え、車内に非常用の飲料/食料、毛布、簡易トイレなどを携行しておくとよいでしょう。
もしクルマが立ち往生した際は、雪がマフラー(排気管)をふさぎ、排気ガスが車内に侵入し、一酸化炭素中毒に至ることもあるため、停車してエンジンを始動したままにする場合は、定期的にマフラー周辺の雪を除去したり、換気することが重要です。
燃料はこまめに満タンにしておき、立ち往生してガス欠にならないよう、燃料の残量にも留意したほうがよいでしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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