放置でクルマが錆びる? 「塩害」に遭いやすい地域は? 海沿いでサビやすくなる本当の理由とは
海沿いに出かけた際に、「すぐに洗車しないとサビる」ということを聞きますが、どのような仕組みでクルマはサビるのでしょうか。
海の近くはクルマがサビつくって本当? クルマの劣化が早まる?
クルマには、金属製のパーツが多く使われており、時間の経過とともにサビなどにより劣化してきます。
では、海が近いことによってクルマの劣化が早まることはあるのでしょうか。
2013年に福井大学が報告した論文「沖縄県における潮被害(塩害)の現状とその対策に基づく新ビジネス創出の可能性検討」では、潮風による被害(塩害)を強く受ける沖縄県を中心として、その被害の大きさやクルマがサビつくメカニズムを発表しています。
この論文によると、サビの発生はクルマに潮が付着することで起きるのではなく、付着した潮が直射日光を受けて蒸発する際に、クルマの鉄部分がサビついてくるといいます。
とくに、沖縄県では、同じように海に面した福井県などと比較すると平均風速が約2倍と海水が飛散しやすいうえに、日光の照射も強く、結果として塩害を受けやすい地域となっているようです。
また、電機メーカーである三菱電機は、国土交通省が公表する「飛来塩分量全国調査」をもとに「各地域における塩害地域の目安」を公開。
この調査資料では、沖縄県全域に加え、瀬戸内海沿岸から1km以内、東北・関東・北陸地域では太平洋沿岸から2km以内などの地域が塩害を受けやすい「塩害地域」としています。
海の近い地域に居住している場合について、ある自動車販売店の整備士の男性は以下のように話します。
「海が近い地域だと、クルマの金属パーツはサビつきやすいと考えられます。
パーツ類のサビつきについて悩む声も多く、パーツが傷んで新品に交換した事例もあります」
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このように、日常的に塩害の影響を受けることは、クルマの劣化を進める一因となり、サビが重症化することで、パーツに穴が開いてしまったり、ナット類も固着したりすることがあるようです。
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