放置でクルマが錆びる? 「塩害」に遭いやすい地域は? 海沿いでサビやすくなる本当の理由とは

塩害地域に住んでいる場合はどう対策する?

 塩害地域に居住しているからといって、かならずしも重度の塩害の影響を受けるわけではありません。

 前述の論文からわかるように、海が近い地域が無条件に塩害の影響を受けるのではなく、金属部分に塩分が付着した状態で強い日光にさらされるといった一定の条件が重なることで、塩害の影響を受けるのだと考えられます。

 よって、塩害地域に該当する地域に居住している場合でも、洗車をこまめにしたり、日光に当たらないようにガレージに保管したりといった配慮をすることで、クルマのサビを比較的抑えることは可能であるといえます。

 では、具体的なサビの防止方法としては、どのようなものが考えられるでしょうか。

 洗車をおこなう際は、ボディ表面だけでなく、足回りや下回りを重点的に洗い流し、マフラー類などのむき出しになっているパーツ類のサビを防止することが重要でしょう。

 また、ボディカバーを活用したり、「シャシブラック」や「アンダーコート」といった防サビ剤を施工したりするのも効果的です。

 ボディカバーは、そもそもの潮風からクルマを守ることができ、直射日光を防ぐこともできるため、クルマのボディへの塩害にとっては有効的なアイテムであるといえるでしょう。

ボディカバーによって塩害は抑えられる?
ボディカバーによって塩害は抑えられる?

 一方で、シャシブラックは、黒色のスプレー塗料で、クルマのボディではなく、足回りなどに施行することが目的とされた塗装剤です。

 シャシブラックには油性と水性があり、油性のほうが乾きが早く、耐久性にも優れていますが、そのぶん一度施工すると落ちにくいため注意が必要です。

 水性は油性に比べて耐久性は劣りますが、塗装ムラが出にくく、色艶が綺麗に仕上がるため、初心者でも比較的施工しやすくなっています。

 また、アンダーコートも塗装剤のひとつですが、シャシブラックに比べると耐久性が高く、サビだけでなく飛び石などの細かいキズを防ぐこともできるようです。

 こうしたサビを防止する対策方法について、前出の整備士の男性は以下のように話します。

「サビを防止する方法としては、やはりシャシブラックやアンダーコートの施工が代表的です。

 自動車整備工場や販売店では、クルマだけ持ち込んでいただけたらリフトアップした状態で施工できるため、ムラなく綺麗に仕上がります」

※ ※ ※

 塩害の影響を受けやすいのは海が近い地域だけではないといいます。

 実は、豪雪地帯で冬に道路へ散布される、融雪剤や凍結防止剤にも塩分が含まれているため、そうした地域も塩害の影響を受けやすくなっています。
 
 よって、降雪量が多い地域でも、冬にはいる前にシャシブラックやアンダーコートを施工し、サビ防止対策をおこなうのが良いかもしれません。

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