「スーパーカー」は「保険」に入れないってマジ!? 最悪の時は「自腹」? 高額車の“補償”はどうなっているのか

「スーパーカーは高額すぎて、車両保険に入れない」という“都市伝説”は、クルマ好きなら1度は聞いたことがあるかもしれません。実際のところはどうなっているのでしょうか。

スーパーカーだって「車両保険」に入りたい!

 クルマを運転するなら、任意自動車保険への加入は言わば“当然の義務”ですが、さらに愛車の盗難や事故などのトラブルに備えて「車両保険」に入る人も多いものです。
 
 とはいえ昔から、誰でも1度は「高額すぎるクルマ(いわゆる“スーパーカー”)は、車両保険に入れない」という話を聞いたことがあるはず。これは本当でしょうか。

「スーパーカー」は「車両保険」に入れない!?[画像はイメージです]
「スーパーカー」は「車両保険」に入れない!?[画像はイメージです]

 そんな自動車保険に関する疑問について、自動車保険の代理店業を30年間以上営んできたTさんにぶつけてみたところ、「高額なクルマが車両保険に入れないとは、一概にはいえません」といい、次のように説明してくれました。

「スーパーカーと呼ばれるような高額な車両でも、車両保険に入れるケースは多いです。

 ただし事前申請が必要で、購入時の金額がわかる信ぴょう書類や車検証とともに、購入時のクルマの写真などを提出して、例えば『3000万円で購入したけれど、いくらまで補償されるか』を確認していきます。

 また高額車両の場合は、契約開始時の車両の程度を専門の保険調査員が現地で目視して確認することが多いですね。

 これは、高額な車両は総じてパーツ代も高額であり、ちょっとしたひっかき傷にも高額な費用がかかってしまったりすることから、契約する前にあった傷を『契約後についた傷だ』とウソをつかれないようにするという、保険会社側の自衛策ですね」

 なお自動車保険の契約時には、高額車両でなくても、保険契約者と記名被保険者に対して“告知事項”と呼ばれる契約上重要な事項を告知してもらいますが、ここで事実を正確に告知しなかった場合、トラブル発生時に義務違反となって保険の支払いができなくなることがあります。

 そこで気になるのが、月々の保険料です。高額車両はやはり高額になることが予想されますが、いくらくらいなのでしょうか。

 まず、自動車保険の保険料を決める要素の1つに、「型式別料率クラス」というものがあります。

 型式別料率クラスは、保険会社が会員になっている損害保険料率算出機構が毎年算出しているもので、「型式」ごとの保険実績に応じて保険料を区分しています。

 自家用普通乗用車・自家用小型乗用車はクラス1~17の17区分、自家用軽四輪乗用車はクラス1~3の3区分となっていて、さらにその型式のクルマの事故実績によって、「対人賠償保険」「対物賠償保険」「人身傷害保険・搭乗者傷害保険」「車両保険」の4つの項目ごとに料率クラスが決められます。

「事故が少なくて保険金支払いの実績が少ない型式は料率クラスの数字は小さくなり、保険料は安くなります。

 逆に事故が多い型式は料率クラスの数字は大きくなり、保険料が高くなります。

 車両保険で支払われる保険金は『車両保険金』といい、市場販売価格を鑑みた上で、契約車両の本体価格、付属品、自動車の型式や年式などから算出していきますから、“スーパーカー”ならやはり月々の車両保険の保険料は、かなりの高額になりますね」(前出のTさん)

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