アイシンの超広大テストコースで最新車両+次世代技術を一挙に試乗!“メガサプライヤー”の現在地 2026年の実力を体験! 「骨格と走り」の最新技術をレポート【前編】
北海道豊頃町にあるアイシンの広大なテストコースで、技術説明会と試乗会がおこなわれました。トランスミッションだけでなく、EV、HEVなどのパワートレーン、サスペンション、ブレーキ、ボディなど多岐にわたっての技術展示に加え、現在市販されている最新技術の搭載車から次世代の技術提案の開発車両まで、合計10台の試乗車が用意されました。山本シンヤ氏による前後編でお届けするレポートの、第1弾です。
その規模まさに自動車メーカー並!「アイシン」の最新技術を巨大テストコースで体感
アイシンは、世間的には「トヨタグループの部品メーカー=言われた通りの図面で作る下請け」と思われがちですが、それは完全な誤解です。また、トランスミッションのメーカーというイメージが先行しがちですが、実態はパワートレインからブレーキ、シャシー、車体骨格、電子制御、ナビや地図データサービスに至るまで、クルマを構成する基幹領域のほぼすべてを自社で手掛けています。
ほぼクルマ1台を丸ごと作れてしまうほどの総合力を持つサプライヤーは、世界を見渡しても他に類を見ません。

だからこそアイシンは「自動車メーカーに一番近いサプライヤー」と呼ばれ、単なる部品の納入にとどまらず、完成車全体の構造やユーザーが受ける動的質感(=走りの味付け)そのものを自ら定義し、自動車メーカーと同等以上の視点でモノづくりを進めています。
そんな技術を体感するイベントの冒頭、トヨタで数々の車両開発を束ねてきた経歴を持つ吉田守孝社長は、自社の立ち位置について力強く語りました。
「アイシンはクルマの『移動』を支える部品を丸ごと持っています。昨今叫ばれている電動化や知能化にも全社で取り組んでいますが、我々が最も大切にしているのは、部品同士のすり合わせや作り込みというモノづくりの強みです。最終的に乗るのはエンドユーザーであり、人がどう運転し、どう感じるかという感性を何より大事にしています。自動車メーカーに負けない規模のテストコースを有しているのも、まさにその『乗って感じる領域』を突き詰めるためです」

単にOEM(自動車メーカー)からの要求通りに部品を納める下請けにとどまらず、完成車の動的質感を自ら定義できる視座の高さこそが、アイシンの真骨頂といえます。
そんなサプライヤーの枠を超えてユーザー視点で開発された数々の次世代技術を体感すべく、筆者(山本シンヤ)は北海道にある「豊頃試験場」を訪れました。
敷地面積は約750ヘクタールにおよび、これは羽田空港全体の約半分、東京ドームに換算するとなんと約160個分という膨大な広さです。1周7.9kmの高速総合周回路や多彩な特殊路面が広がるこの広大な実験場を、自動車メーカーではなく部品サプライヤーが単独で保有・運用している例は世界でも極めて稀です。
前編では、この地で鍛え上げられた「骨格と走り」の最新技術をレポートします。




















































