購入客の約6割が“新規”! 最新「レトロ顔ミニバン」は趣味のセカンドカーに!? VW「ID.4」&「ID.バズ」販売店に聞いた最新事情とは!
大都市圏では充電インフラの整備も進み、じわじわとEVの販売が増えています。一方、それ以外の地域では、EVはどのように捉えられ、浸透し始めているのでしょうか。そこで、群馬・高崎エリアでどのような人にEVが選ばれ、販売店ではどのようなサポートを行っているのか、正規ディーラー「フォルクスワーゲン高崎」に聞きました。

開放的で美しい建物の「フォルクスワーゲン高崎」
2022年、日本市場にフル電動SUVの「ID.4」を、2025年には往年の「ワーゲンバス」を思わせるレトロなデザインが特徴の電動ミニバン「ID.BUZZ」を投入したフォルクスワーゲンジャパンは、同社の主力EV(電気自動車)であるID.4による「長距離リレー試乗会」を実施しました。
6つの自動車メディアが、東京・品川のフォルクスワーゲンジャパンを出発し、埼玉県・群馬県・長野県・新潟県・富山県・岐阜県・愛知県・静岡県・神奈川県をリレー形式で巡りました。
今回の長距離リレー試乗会では、品川から群馬県高崎市までの第一走者を担当。ゴールとして立ち寄ったのが、「フォルクスワーゲン高崎」です。
フォルクスワーゲン高崎は、上越・北陸新幹線やJR線、上信電鉄も集まる大きな乗換駅である高崎駅の東口から徒歩5分、東三条通りという大通り沿いに建つ正規ディーラーです。
駅至近の好立地ながらも広い敷地を有し、2階建てのショールームは外壁のほとんどをガラス張りとしているため、店内もとても開放的です。
1階には受付と「納車式」ができるスペース、空調と電動式の仕切りを備え、作業環境が整った整備ブースがあり、屋根下には認定中古車も多数展示されています。
そして2階へ上がると、想像以上に広い空間に「ゴルフ」「ポロ」「パサート」「ティグアン」などの新車が整然と並べられています。
さらにフォルクスワーゲンの名車「ビートル(タイプ1)」と、「ワーゲンバス」と呼ばれて親しまれている「タイプ2(T1)」の2台も置かれており、ドイツ流のものづくりの伝統と、常に革新的な技術で自動車界をリードしてきたフォルクスワーゲンの歴史を感じることもできます。

高崎エリアでのEVユーザーの動向
そこで、都市型ディーラーでもあるフォルクスワーゲン高崎に、同店の販売エリアにおいてEVがどのように捉えられているのか、EVの動向やユーザーの傾向、EVを購入したいユーザーへのサポートはどのようにしているのか、EVはどのような評価を受けているのかなどの質問を、フォルクスワーゲン高崎の店長、江坂優一氏に尋ねました。
――高崎エリアでは、フォルクスワーゲンのEVであるID.4とID.BUZZは、どのようなユーザーに選ばれているのでしょうか。
「ID.4のお客様は、新しく先進的なものにご興味があり、エコロジーで環境に対する高い意識をお持ちの方が環境に優しいEVを選ばれる傾向があると思います。ご年齢層は子育てが終わり、生活にゆとりのある50〜60代の方が多いですね。
ID.BUZZに関しては、小さなお子様がいらっしゃるファミリー層は少なく、自営業の方や経営者の方が趣味のセカンドカーとしてご指名でお買い求めいただいているケースが多いです。お住まいは両車のお客様ともにマンションではなく、ほとんどが一戸建てです」
――EVを購入するユーザーは、エンジン車と比較の上で選択しているのでしょうか。また乗り換える前のクルマは、他社とVWではどちらが多いのでしょうか。
「新規のお客様とお乗り換えのお客様とで異なる面があります。ご新規でID.4を見にいらしたお客様は、他社を含めたEVの中からID.4を選ばれています。ご新規の割合は約6割です。残りの約4割は、フォルクスワーゲンのエンジン車からお乗り換えの既存のお客様です」
――EVを路上で見かける機会が増えてきましたが、充電インフラは大都市圏を含め全国的に整備が進んでいないと思います。そのような中で、群馬県の中心地である高崎エリアでは、どのような人がどのようにEVを使っているのでしょうか。このエリアの地域性や充電環境も含めて教えてください。
「実用性が高いSUVであるID.4は、日常生活での買い物や通勤、週末のドライブやレジャーなどエンジン車と同じ使い方をされています。このエリアでは郊外に行けばほとんどの住居が一戸建てで、自宅に充電設備を持つ方がほとんどのため、日常での充電は問題ないのではないでしょうか。
しかし駅周辺のマンションにお住まいでEVにご興味がある方の中には、マンションに充電設備がないために、残念ながらご購入を諦めるケースもあります。公共施設の充電設備も、整備途上という印象です」

EV普及のカギは「不安の解消」と「フォルクスワーゲンらしさ」
――続いての質問ですが、充電はどうすればいいのだろう、どのくらい走れるのだろう、充電が切れたらどうするのだろう、といったEVへの不安を抱えているユーザーは少なくないと思います。EVに興味があって来店したユーザーから、そういった質問もあるのでしょうか。またその場合、どのように答えているのでしょうか。
「はい。充電方法、航続可能距離、エンジン車との乗り方、使い方の違いなど、具体的なイメージがつかみにくいことに対してご質問を多くいただいています。
EVを扱う以上、必ずお客様からいただく内容だと思いますので、店舗としましては試乗車をご用意して、ディーラーでの充電の仕方のレクチャーのほか、近隣の道の駅などまでご試乗いただき、外出先での充電方法をご確認いただけるようにしています。ご体験いただけると、みなさんご安心されますね」
――EVに乗ってみると、静かで速いことにびっくりしますよね。試乗したり購入したユーザーも驚かれるのではないでしょうか。
「ご試乗の際は、EVならではの静粛性と加速感に驚かれます。そしてEVとしてだけでなく、これまでフォルクスワーゲンが作ってきたクルマと同じように、高い剛性を持つ車体、しっかりした操縦性と優れた乗り心地にも感心していただいております」
――EVは手が届かない乗りものから、これまでのクルマと同じようにごくふつうに使える存在に変わってきていると思います。一方で、EVはやはり一歩先を行く、夢がある未来のクルマである、という捉え方もできます。そのような中で御社では、今後さらに多くの人々にEVに乗ってもらうために、どのような施策を考えていますか。
「ID.4は、これまでのエンジン車からお乗り換えいただいても、充電をするというアクション以外は違和感なく使っていただいております。
私共としては、EVである以前にフォルクスワーゲンのクルマである、フォルクスワーゲンらしいクルマである、ということを一番にアピールしつつ、EVのデメリットを減らしていければ、もっとたくさんの方に選んでいただけるのではないか、と考えています。
あとは充電設備の問題がクリアになれば、よりお客様の不安が消え、普及が進むと思います」
※ ※ ※
充電設備を用意できる一戸建てが多いエリアは、むしろ大都市圏よりEVとの親和性が高いかもしれません。
フォルクスワーゲン高崎では、EVに興味があるユーザーに向け、不安を解消するサポートや試乗を積極的におこなっていますので、近隣にお住まいでEVに乗ってみたいという人は、ぜひ訪れてみてください。
Writer: 遠藤イヅル
1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。













































