斬新「前“1ドア”スポーツカー」実車公開! 全高わずか84cm“極薄ボディ”×1.6リッターV4エンジン搭載! “奇跡の来日”果たした「ストラトスゼロ」がスゴかった!
「オートモビル カウンシル2025」では、登場して55年が過ぎた今なお斬新さを失わないコンセプトカーのランチア「ストラトスゼロ」が展示され、たいへんな話題を呼びました。どのような経緯で生まれ、どのような特徴があるのでしょうか。
日本ではもう「2度と逢えない」!? 超希少な「スーパーカー」が幕張に登場
世界的なレベルの希少車から、ワンオフで製作されたコンセプトカーまで集まる「オートモビル カウンシル」。主催者がテーマに沿って集めた展示のみならず、出典ブース単位も驚異的なクルマを持ち込むことでも知られます。
2025年4月11日から13日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された「オートモビル カウンシル2025」では、「THE CLASSIC CAR CLUB OF JAPAN(CCCJ)」がランチア「ストラトスゼロ」の展示を行い、多くの来場者が感激・感嘆していました。
![斬新ボディが凄すぎた! ベルトーネ「ストラトスHFゼロ」[「オートモビルカウンシル2025」出展モデル]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/05/20250501_LANCIA-STRATOsZERO_0000.jpg?v=1746083532)
1970年のトリノショーで発表されたストラトスゼロは、当時想像された近未来的な意匠の内外装が特徴です。
「ストラトス」の車名は「成層圏」から採られたと言われており、まさに成層圏から飛来した宇宙船のようなスタイルを有します。
ストラトスゼロのデザインを手がけたのは、当時マルチェロ・ガンディーニ氏がチーフデザイナーを務めていたイタリアのカロッツェリア「ベルトーネ」です。
まず目を引くのは、全高84cmというその極端なウェッジシェイプ・デザイン。
乗降用のサイドドアは持たず、ランチアのエンブレムを押すと跳ね上がるフロントのウィンドウスクリーンを開き、ボンネットの黒いゴム部を踏んで乗降することを想定していました。
乗員は2名で、これ以上車体前方に設置できないポジションに据えられたシートに寝そべるようにして着座。
リングを巻く土星のような形状のステアリングホイールは上に跳ね上がる構造で、ドライバーはシートから生えるように置かれたステアリングポストを足で挟み込むようにして座ります。
ボディサイドにはえぐられたような造形を刻み、その中には上下分割式の窓が備わります。
そしてその造形基部には、フロントフェンダーの膨らみを利用した小ぶりの後方確認用ミラーが据えられています。
ショーカーながらも自走が可能で、エンジンとトランスミッションはFF車だったランチア「フルヴィア」用の1.6リッターV型4気筒エンジンを流用してミッドシップに搭載。
アクセスするためのフードは、なんとスリットが入った三角形という大胆な造形です。
前後の灯火類は未装着に見えますが、フロントではノーズ先端に仕込まれた10個の電球がシーケンシャル式に流れるウィンカーとヘッドライトを兼ね、リアも車体デザインに沿って84個もの電球が埋められ、こちらも方向指示器やテールライトとして機能します。
ストラトスゼロは想像よりも、もしくは写真で見るよりもはるかにコンパクトで、全長は約3.5mしかありません。
ホイールベースも約2.2mしかなく、ミッドシップスポーツカーとしては異例に短い数値です。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿や、URLを記載した投稿は削除する場合がございます。