マツダ新型「RX-7」まもなく登場!? ついに「新エンジン」開発へ本格始動! 次期「ロータリースポーツカー」はどうなるのか

2023年登場の「アイコニックSP」でふたたび注目されるロータリースポーツカー

 その後、“RX-9”の話題は噂の域を超えることはありませんでした。

 しかし2023年10月、第1回「ジャパンモビリティショー 2023」でマツダは、水素を始めとするゼロエミッション燃料も使用できる新たなロータリーエンジンユニットを搭載したコンセプトカー「アイコニックSP」を出展しました。

2015年発表された「RX-VISION」の時代から、マツダはロータリースポーツカーの可能性を常に追い続けてきました
2015年発表された「RX-VISION」の時代から、マツダはロータリースポーツカーの可能性を常に追い続けてきました

 同車は、新開発の「2ローターRotary-EV(ロータリーEV)」システムをパワートレインとし、最高出力370PSを誇る2シータースポーツカーという仕様でした。

 パワートレインは、時代の流れに沿った“電動車”ではありますが、ポルシェ「911」相当のパフォーマンスを秘めているとマツダ社長が語ったこともあり、RX-7の血を引く新型ロータリースポーツの復活の可能性に高い注目を集めました。

 アイコニックSPのお披露目に前後して、冒頭で紹介した「MX-30 ロータリーEV」がデビュー。パワートレインは、1ローターながら「アイコニックSP」のパワートレイン要素と同じEVシステムが採用されていました。

 今年2024年5月28日、マツダ、トヨタ、スバルの3社共同で開催した記者会見「電動化時代の新たなるエンジン開発を三社三様で宣言」の場で、1ローターの横置きロータリーEVシステムと、2ローターの縦置きローターEVシステムの実機が展示されました。

 なかでも後者は、スポーツカーへの搭載を視野に入れたもので、展示の場には国際モータースポーツ「GT3」「GT4」で使用されるようなレーシング用タイヤが置かれていたことから、マツダの本気度が伝わってきました。

 RX-VisionからアイコニックSPという2台のコンセプトカー、MX-30 ロータリーEVの市販化、2ローターEVシステムの実機展示という一連の流れは、ロータリースポーツの次期「RX-7」の市販化が近づいているという証と言えるでしょう。

 往年のFDのような、純エンジン車での復活は遠のいてしまったことに残念がる方は少なくないでしょう。

 しかしロータリーエンジンとモーターを直結した構造のEVシステムは、「モーターを切ったらエンジン直結になるのでは?」という期待も持てます。

 マツダはEVシフトの声が高まる最中に、新型SUV商品群に新開発の直列6気筒エンジンを搭載しています。

 この英断に対し、ロータリーファンならずともマツダを応援する人が数多くいました。

 新型RX-7、あるいはRX-9の車名で市販化されるかどうかは不明ですが、開発の歩みが一歩ずつ進んでいるのは確かで、大いに期待して待ちましょう。

[編集部注記:本文中の一部に誤りがあったため、2024年9月18日に修正しました]

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Writer: 佐藤 亨

自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。

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