「2ドアセダン」なぜ減った? かつては「主力」も今ではほぼ消滅! 昭和の“謎”ボディタイプとは何だったのか

えっ! 1つの車種で4つの「2ドア」があったケースも!?

 しかもややこしいことに、「カローラ」「サニー」「ダットサン ブルーバード」「ファミリア」、いすゞ「ベレット」などには、2ドアセダンのほかに、スタイリッシュでパーソナル感を高めた「2ドアクーペ」が同時に設定されていた時期もありました。

日産「サニー」では「4ドアセダン」のほか「2ドアクーペ」「2ドアセダン」「ワゴン(カルフォルニア)」「バン」と複数のバリエーションがありました[写真は4代目(B310型)「サニー」:上は「サニー クーペ 1400SGX」/下は「サニー 2ドアセダン 1200GL」]
日産「サニー」では「4ドアセダン」のほか「2ドアクーペ」「2ドアセダン」「ワゴン(カルフォルニア)」「バン」と複数のバリエーションがありました[写真は4代目(B310型)「サニー」:上は「サニー クーペ 1400SGX」/下は「サニー 2ドアセダン 1200GL」]

 極端な例を見ると、1974年にデビューした3代目「カローラ」では、2ドアセダン、4ドアセダン、2ドアハードトップ、2ドアリフトバック、2ドアクーペという、5種ものボディバリエーションが用意されていたほど。

 実に5分の4が2ドア車となっていたのです。

 バリエーションの多さで商品力を高めた時代だとしても、もはや、なんのためにそこまで作り分けていたのだろう、とさえ思います。

 2ドア車が絶滅種となった現在では考えられないことです。

 しかし当時の街中には、たしかに数え切れないほど、スポーツカーではない「ふつうの2ドア車」があふれていました。

 しかも、「カローラ」「スプリンター」の2ドア車(もしくは3ドア車)といえば「レビン/トレノ」ですが、この頃はまだ2ドア車の一部に与えられていたスポーツグレードの扱いでした。

 それ以外の2ドア車は、多少のスポーティイメージや、パーソナル感は付与されていたにせよ、ごくふつうのグレード扱いだったのです。

 その流れは、かの「ハチロク」ことAE86を擁する5代目「カローラ/スプリンター」まで続きました。

 この代では、2ドア車(3ドア車)すべてが「レビン/トレノ」と名乗っています。

 現在では、最高出力130psを発生する「4A-G」型エンジンを積むAE86といえば、小型スポーツカーの代名詞ですが、一方で最高出力約85psの実用エンジン「3A-U」型を積む廉価版(いわゆる「AE85」)も販売されていました。

 グレード名も「SE」「GL」「XL」など、セダン系と同じ。しかも女性向けの「ライム/リセ」というグレードまで存在したほどです。

 それを、ご婦人がふつうに街中を運転していたのです。現在の軽自動車のように!

 いかに当時は、2ドア車がごく当たり前のようにカタログに載り、購入されていたのかがわかります。

 むしろ、当時2ドア車に乗っていた人の中には、2ドアが不便なのは当然なので、「あまり不便と思わなかった」という人も多かったかもしれません。

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