トヨタ斬新「“2人乗り”スポーツカー」に注目ッ! “縦目デザイン”&屋根開きボディに「MTのようなAT」搭載で運転楽しそう! “センター出しマフラー”がカッコイイ! 燃費も良さそうな「GR HV スポーツ」って?
2026年3月末でトヨタ「スープラ」が生産終了を迎えた一方、「セリカ」復活の噂も浮上し、トヨタのスポーツカー戦略に注目が集まっています。次なる一台を占う手がかりとして、過去のあるコンセプトカーに改めて関心が向けられています。
電動化時代に挑む走りの楽しさ
2026年3月末でトヨタの「スープラ」が生産終了を迎えるニュースは、多くのクルマファンにとって大きな節目として受け止められています。
一方で、かねてからささやかれている「セリカ」復活の噂もあり、スポーツカーをめぐるトヨタの動きに再び注目が集まっています。
次はどのようなスポーツカーが登場するのか―そんな時に過去に披露されてきたコンセプトカーにこそ、これからのスポーツカー像を読み解くヒントが隠されているようにも感じられます。
特にクルマの未来像を示す場として知られるモーターショーでは、市販化を前提としたモデルだけでなく、メーカーの思想や技術的挑戦を象徴する車両が数多く展示されてきました。
なかでも2017年に開催された「第45回東京モーターショー」において、トヨタが披露したあるコンセプトカーは、単なる話題作にとどまらない存在感を放っていました。

そのモデルが「GR HVスポーツコンセプト」です。外観は一目でスポーツカーとわかる低く構えたフォルムで、マットブラックのボディが強い印象を残します。
基本的なシルエットはトヨタ「86」(初代)を思わせるものですが、細部の造形はより先鋭的で、未来志向のデザインに仕上げられていました。
縦型のLEDヘッドライトや大型のリアディフューザーなどは、レーシングカーの要素を積極的に取り入れたものであり、同社が耐久レースで培ってきた技術とのつながりを感じさせます。
さらに興味深いのは、ボディ構造における工夫です。このクルマは固定式ルーフではなく、タルガトップを採用していました。
これはかつての「スポーツ800」や往年のスープラにも見られた仕様で、屋根を外せば開放感のある走行が楽しめる一方、装着時には高い剛性を確保できるという特徴を持っています。日常性と非日常性を両立させるという点で、非常に象徴的な構造といえるでしょう。
パワートレーンについても、このモデルは独自の立ち位置にありました。名称に含まれる「HV」が示す通り、ハイブリッドシステムが採用されていますが、その狙いは単なる燃費向上ではありません。
ル・マン参戦車両である「TS050 HYBRID」の技術思想を背景に、電動化によって走行性能を高めるというアプローチが取られていました。
バッテリーを車体中央に配置することで重量配分を最適化し、俊敏なハンドリングを実現する設計も特徴的です。その結果として、後席を持たない2人乗りのレイアウトが選ばれていました。
操作系にもユニークな試みが見られます。基本は2ペダルのオートマチックながら、スイッチ操作によってマニュアル感覚を再現できる仕組みが備わっていました。
センターコンソールにはHパターンのシフトノブが設けられ、ドライバーはあたかもMT車を操るかのような操作を楽しむことができます。
効率だけを重視すれば不要とも思える機構ですが、あえて運転の楽しさを重視している点に、このクルマの本質が表れています。
当時、ハイブリッド車に対しては「環境性能には優れるが走りは平凡」というイメージが少なからず存在していました。
しかしトヨタは、このコンセプトを通じて電動化とドライビングプレジャーが両立できることを示そうとしていたのです。
実際、同社は電気自動車でクラッチ操作やエンストの挙動を再現するなど、運転体験そのものにこだわる開発も行ってきました。
GR HVスポーツコンセプト自体は市販化されることはありませんでしたが、その思想は現在のGRシリーズや電動スポーツカーの開発に受け継がれていると考えられます。
そして、スープラがひとつの区切りを迎え、新たにセリカ復活の可能性が取り沙汰される今、トヨタがどのような形でスポーツカーの未来を提示するのかに期待が高まります。
2017年に示されたこの一台は、そのヒントを読み解くうえで、今なお重要な存在であり続けていると言えるでしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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