高速道路の渋滞で「追い越し車線」が“一番遅い”ってマジ!? じゃあ早いのはドコ? 実証実験で見えた「合理的に選ぶべき車線」とは!
片側3車線の高速道路を走行中、前方に渋滞の兆しが見え始めたとき、少しでも早く目的地に到着するには、どの車線を選ぶべきなのでしょうか。
高速道路の渋滞で「追い越し車線」が“一番遅い”ってマジ!?
週末や大型連休など、多くのクルマが行き交う高速道路において、「少しでも早く目的地に到着したい」と考えるのはドライバーの自然な心理です。
そして片側3車線の高速道路を走行中、前方に渋滞の兆しが見え始めたとき、どの車線を選ぶべきか迷う場面は少なくありません。
一般的には、一番右側の「追い越し車線」が最も早く進むように思われがちですが、実際の交通状況を観察すると、そこには人間の心理が引き起こす興味深い逆転現象が隠されていました。
交通量が増加し全体の流れが滞り始めると、多くのドライバーは無意識に少しでも流れがスムーズに見える右側の車線へ移動しようとします。
その結果、追い越し車線にクルマが集中し、車両間の密度が急激に高まります。
車間距離が極端に短くなると、先頭のクルマがわずかにブレーキを踏んだだけで後方の車も次々とブレーキを踏まざるを得なくなり、この減速の波が増幅しながら伝わっていきます。
これが、事故などの明確な原因がなくても発生する「自然渋滞」の主なメカニズムです。

一方で、最も左側の「第一走行車線」はインターチェンジからの合流車両があるため、多くのドライバーが本能的に避ける傾向にあります。
しかし渋滞が本格化した状況では、この左車線が結果的に一番早く進むケースが多いとされています。
その大きな要因が、大型トラックなど業務用車両の存在です。
彼らは無駄な加減速を避けて一定の速度を保ち、十分な車間距離を空ける運転に長けています。
この広めの車間距離が減速ショックを吸収する緩衝材となり、左車線はストップアンドゴーが少なく一定のペースで動き続けることができるというのです。
ただし、あくまでもこれは全体的な傾向の話。
左車線・真ん中車線・右車線の3車線があったとして、いずれかの車線が「必ず一番早い」と断言することはできません。
高速道路を管理するNEXCO東日本の広報担当者も、過去に取材した際に「渋滞時に“最も早く進むことのできる車線”は、状況によって変わります」と話します。
ただし、NEXCO東日本が2017年に実施した実験によると、追い越し車線の交通量が6%減少することで、渋滞時間が1.5時間削減され、最大渋滞長が12km減少するという結果が出ています。
つまり混雑区間において追い越し車線への移動を控えることで、車線の利用が均一になり、渋滞の緩和に成功したのです。
この結果からも、追い越し車線から渋滞が発生することが比較的多いと考えられるため、渋滞が発生したときや混雑時は、むやみに車線変更せずキープレフトを心がけ、左側もしくは真ん中の車線を走行することが合理的な選択だといえるでしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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