ホンダが新型「コンパクトスポーツカー」発表! めちゃ短い全長×ワイドボディの「ハンドリングマシン」! 低重心&俊足パワーもイイ“ホットモデル”「新型スーパーワン」どんなクルマ?
ホンダが「ジャパンモビリティショー205」などに出展した小型のEV「スーパーワン」は。2026年5月下旬にも正式発表される模様です。これに先駆け、モータージャーナリストの工藤貴宏氏がプロトタイプに試乗しました。気になるファーストインプレッションを速報で紹介します。
シフトと音の演出が「めちゃ楽しい!」
ところで、BEVのドライビングといえば往々にして「速いけど無味無臭で面白みがない」なんていわれがちです。
でもこうして乗ってみると、スーパーワンは「そうではない」ことに気が付きます。いや気が付くなんてものではなく、普通のBEVでは感じられない奥深さは誰にでも感じられるレベルといって良いでしょう。
それはいったいなぜなのでしょうか。実は新しいギミックとして、大きな理由がふたつあるのです。

まずひとつはシフトの演出にあります。
BEVなので、トランスミッションは1速固定ですが、BOOSTモードと「SPORT」モードの演出として、疑似的な7段変速をおこないます。電気的な制御で仮想シフトアップ/ダウンを作り、さらにパドルで任意のシフトも可能。これがイイんです。
もうひとつは、音の演出にあります。
4気筒エンジンの音を思わせる合成音を発生させ、これがアクセルワークに厚みを感じさせてくれます。
コックピットにはタコメーター(エンジン回転数のイメージを表示)もあって、パドルをマニュアル操作してエンジン車の様に楽しめちゃうのです。
そのうえなんと、シフトアップをさぼると、(疑似的に)レブリミットに当たっちゃたりして、メーターの演出と音で「バババババ」とレブに当たるのだから面白い。EVなのに、ですよ。
どちらも、モーターの特徴をあえてスポイルしつつ「エンジンを懐かしむ」もので、いってしまえば「後ろ向きの演出」と受け取る人がいるかもしれません。
だけど、それが楽しいんだから仕方ない。詳しい人は「それってヒョンデの『アイオニック5N』に組み込まれているものでは」と思うかもしれません。確かにだいたい同じものと考えればいいでしょう。
ホンダが先に送り出したアイデアとはいえないのは、ちょっと残念に思えなくもない(真似したというわけではなく考えることが誰もが一緒で、タイミングの問題)ですが、EVドライビングを楽しもうと思うと、そういう方向へ行くのもひとつの手ということなのでしょうね。
さて、そんなスーパーワンは、どんな人に向くのでしょうか。
試乗を踏まえて端的にいってしまえば「運転好き」、そして「ホットハッチ好き」の人の“日常の足”にジャストだと感じました。毎日の移動が、BEVで先進的でありつつも、スポーツドライビングになるのですから。
航続距離から考えて、セカンドカーのシティコミューターと考えるのがいいでしょうね。
ファーストカーとして、長距離移動ができるエンジン車やハイブリッドカーを所有しつつ、セカンドカーとして街乗り用のBEVが欲しい、だけど普通の小型BEVじゃつまらない。楽しく運転できるクルマがいい……なんていう人に向いていると筆者は考えます。
日常の足として考えた場合、スライドドアこそないけれど、5ドアで後席が広いことはお伝えしておきましょう。使い勝手は軽自動車のN-ONEと一緒ですから便利ですしね。
気になる価格は、冒頭でもチラッと紹介しましたが、どうやら400万円は切る模様。
加えて最大で125万円の補助金を受けられる可能性もあり、もしかするとこのスーパーワンは実質250万円強で手に入る可能性もあります。正式な価格と補助金額が公表されないと正確な金額は出せませんが……。
※ ※ ※
というわけで新型スーパーワンは、結論として自宅で充電できる環境さえあれば、筆者だって欲しいと思うのは正直なところ。だって運転が楽しんだから。
運転が楽しくて気軽な電動シティコミューターという方向性は「アバルト500e」と同じ、と考えればわかりやすいでしょうね。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。


























































