ホンダ「NSX」が復活! 伝説的な「和製スーパーカー」が“匠のベテラン”による手作業で再生! 「新車以上のクオリティ」になった1990年モデル“フルレストア車”を公開

ホンダは「第17回Nostalgic 2days 2026」でヘリテージサービス「Honda Heritage Works」でレストアされた「NSX」(施工プロトタイプ車両)を展示しました。

“聖地・高根沢”で新車以上によみがえった「NSX」

 ホンダは2026年2月21日・22日かけ、パシフィコ横浜(横浜市西区)で開催された旧車イベント「第17回Nostalgic 2days 2026(以下、ノスタルジック2デイズ)」にブース出展を行いました。
 
 ブースでは、ヘリテージサービス「Honda Heritage Works」でレストアされた「NSX」(施工プロトタイプ車両)を展示しています。

 どのようなサービスで、展示車両の仕上がりはどうだったのでしょうか。

 NSXは1990年9月に登場したスポーツカーです。

 バブル景気に湧くなかで開発され、世界初のオールアルミモノコックボディの採用や、大パワーの3リッターV型6気筒「VTEC」自然吸気エンジンをミッドシップレイアウトに搭載し、高い運動性能を実現。

 さらに、高性能かつ軽量なアルミ素材を用いたダブルウィッシュボーンサスペンションや、当時としては画期的なTCS(トラクションコントロールシステム)、デジタル制御のABSを搭載するなど、コストを度外視し、最先端技術が惜しみなく投じられています。

 スタイリングも動力・空力性能を重視した、非常に低くワイドなもので、初期モデルではリトラクタブルヘッドライトを採用。車両のパフォーマンスと相まって、「和製スーパーカー」とも称されます。

 製造も通常の生産ラインとは異なり、NSX専用の少数生産用工場を栃木県高根沢町に建設。開発時には世界一過酷ともいわれるドイツの長大サーキット「ニュルブルクリンク」を走り込み、また伝説的F1ドライバーのアイルトン・セナ氏からのアドバイスも受けるなど、ホンダ車のなかでもひときわ特別なモデルとなっています。

 以後、特性の異なる複数のモデルを設定したほか、エンジンの排気量アップやデザインの変更などを経て、2005年12月末まで販売されました。

ホンダ公式による「Honda Heritage Works」でレストアされた施工プロトタイプ車両[ノスタルジック2デイズ2026]
ホンダ公式による「Honda Heritage Works」でレストアされた施工プロトタイプ車両[ノスタルジック2デイズ2026]

 最終型でも生産から20年を迎えるNSXですが、世界的な日本製スポーツカー人気が沸騰。1980年代から2000年代初頭にかけての“スポーツカー黄金時代”の中心となるNSXも非常に注目される車種となっており、その希少価値は年々高くなっています。

 そんななか、ホンダは2025年12月、旧型スポーツタイプの車種を対象に、販売終了となった部品の復刻供給と、レストアを施す新たなヘリテージサービス「Honda Heritage Works(ホンダ ヘリテージ ワークス)」を2026年4月1日に開始すると発表。

 1993年からNSXを対象にした「リフレッシュプラン」を実施してきたホンダですが、今回は販売終了となった一部の純正部品を復刻し、新たに供給する「Honda Heritage Parts(ホンダ ヘリテージ パーツ)」と、その部品を一部に活用した新たなレストアサービス「Honda Restoration Service(ホンダ レストレーション サービス)」として始動。

 まずは、NSXを対象にサービスが開始予定となっています。価格(消費税込)は1155万円からです。

 今回ノスタルジック2デイズで展示されたのは、このホンダ ヘリテージ ワークスでフルレストアが施工されたホンダ所有のNSXです。1990年式の初期モデルで、走行距離は6万kmに達しているといいます。

 ホンダ ヘリテージ ワークスの担当者は、展示車両について以下のように説明してくれました。

「初代NSXの『100型(1990年発売の最初期モデル)』です。展示用として完全に完成させ、車検も取得している状態です。

 まずは車検に通らなくなるような、走行に関わる重要部品から優先して修復を進めています。その上で、内装・外装といった見た目の部分にも力を入れています。

 作業の期間は3〜4ヶ月ですが、このクルマはもともと程度が良かったものなので、場合によっては半年かかる場合もあります」

 ボディはすべての部品を外して「ホワイトボディ」(骨格)まで戻し、見えないところまで再塗装を実施。通常、レストアにおける再塗装はドアなどのパネルは外すことはあっても、すべての部品を取り外すことは工数がかかるため、行わないのが一般的です。

 しかし、ホンダ ヘリテージ ワークスでは、もともとNSXを作っていた「聖地」である栃木県の高根沢工場でNSX登場当時を知る匠のベテランと、若手のテクニシャンを混合させて作業を実施。新車以上のクオリティを確保するとともに、技術の継承も行われています。

「新車以上というか、(イベントで展示されるような)ショーカー以上の出来栄えにするということで、作業を行っています」

 ちなみにNSXのボディは腐食が少ないアルミ素材であり、サビなどの進行は通常のスチールよりも少ないといいます。

 なお、このボディのレストアは660万円のオプションで、ボディカラーの変更も可能です。展示車は新車当時の「セブリングシルバー」から「フォーミュラレッド」に変更されています。さらに内装のレストアも注文で承っているといいます。

 エンジンやミッション、足回りなど、走行に関わるパーツは基本プランに含まれており、消耗パーツはもちろん、再使用する部品は洗浄と研磨などを行い、寸法やクリアランスなどの精度測定も実施。

 しかし、なかにはすでに生産が終了しているパーツも多数あったと先出の担当者は語ります。

「パーツ不足は以前からの課題でした。サプライヤーさんにご協力いただき、金型がないものは砂型や3Dプリンターなどの新しい製法も取り入れながら、できる限り新車に近づける『純正互換部品』として復活させています」

 レストア施工後は、施工証明プレートがエンジンルームに貼付されるとともに、詳細な施工レポートや施工証明書、技術検査証明書を一冊のバインダーにまとめ、渡されます。

 レストアサービスの受注状況はどうなのか、先出の担当者に聞いてみました。

「具体的な数字は控えさせていただきますが、国内のお客様を中心に、すでにいくつかお申し込みをいただいています。

 もう何十年も(NSXを)乗っている方で、新車のように蘇らせたいという人もいらっしゃいます」

 これまでホンダが送り出してきたなかでもひときわ特別なNSX。30年以上の時を経て故郷である高根沢町で、匠の手によって生まれ変わります。また、ホンダ本体によるレストアということもあり、施工されたクルマの価値も飛躍的に高まるでしょう。

 なお、レストアサービスは将来的にはNSX以外のスポーツモデルも対象とする予定であり、今後の展開にも注目が集まります。

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Writer: くるまのニュース編集部

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