15年ぶり全面刷新! 日産「新型エルグランド」登場へ 新たに「1.5Lハイブリッド」で走り強化&スポーティ「ハイウェイスター」も設定? 強敵「アルヴェル」にどう立ち向かうのか

正式発表に先立って一部が公開された日産新型「エルグランド」ですが、どう進化するのでしょうか。また、高級ミニバン市場で強い存在感を放っているトヨタ「アルファード」「ヴェルファイア」とはどう差別化するのでしょうか。

新型「エルグランド」はアルヴェルとどう差別化する?

 日産が2026年度に発売を予定する新型「エルグランド」のデザインを一部公開し、大きな話題となっています。
 
 高級ミニバン市場のパイオニアであるエルグランドは、一体どんな進化を遂げようとしているのでしょうか。限られた情報から、新型を予測に加え、ライバルとなるトヨタ「アルファード」と「ヴェルファイア」との差別化について考察してみました。

15年ぶりにフルモデルチェンジする日産「エルグランド」
15年ぶりにフルモデルチェンジする日産「エルグランド」

 現在、アルファードとヴェルファイアが席巻する日本の高級ミニバン市場ですが、2020年には、海外市場向けにレクサスが「LM」を投入。

 すると日本でもアルファードをレクサス仕様にカスタムするユーザーが現れるほどの人気になりました。

 2023年には、2代目となるLMが日本でも登場しました。また近年、海外では中国メーカーを中心に新たな高級ミニバンを投入する動きもあり、まだまだ高級ミニバン市場は熱い存在といえます。

 ここで、少しエルグランドの歴史を振り返りましょう。

 1997年に登場した初代は、1BOX「キャラバン」ベースの最上級ワゴンから“1.5BOX”の最上位ミニバンへと変革を図った記念すべきモデルでした。

 この1.5BOXスタイルの上級ミニバン市場は、1995年デビューのトヨタ「グランビア」が先行していましたが、従来の「ハイエース ワゴン」との差別が少なく、後発となるエルグランドは、より高級で乗用車らしさを追求したことで大成功を納めました。

 メカニズムも特徴的で、ミドルサイズクロカン「テラノ」系と共用するボディオンフレーム構造による堅牢なシャシー、ガソリンとディーゼルともに力強い3リッター以上の大排気量エンジン、走りの良いFRレイアウトと、ライバルよりも中身も贅沢でした。

 さらにスポーティなエアロ付きグレード「ハイウェイスター」の設定も大きな武器に。

 2002年に登場した2代目エルグランドは、専用プラットフォームを採用することでFRレイアウトを継承。いっぽうトヨタもほぼ同じタイミングで初代アルファードを投入し、追撃を図ります。

 ただしエルグランドは走りの良さで、FFベースのアルファードとは格の違いを見せ、熱心なファンに支えられました。

 風向きが変わったのは、2010年に登場した3代目となる現行型エルグランドでした。

 合理化から海外向けのFFラージミニバン「クエスト」との基本構造を共有することになり、駆動方式がFFに変更され、ファンを落胆させました。

 さらにもうひとつ問題となったのが、室内の広さでした。全長が拡大しながらも、室内空間は、2代目アルファードよりもひと回り小さく、全高を抑えたことで車内の移動に影響する室内高も低くなったことが弱点となりました。

 そのうえ2代目アルファードは高級感が増し、精悍なヴェルファイアの登場で世界観も拡大。

 ハイブリッドも加わるなど、エルグランドにはない価値を身に着けました。

 その間、エルグランドは改良こそ重ねてきたもの、マイナーチェンジに留まり、2015年登場に全面刷新を図った3代目アルファード/2代目ヴェルファイアに決定的な差をつけられることになりました。

 このため、新型エルグランドに求められる価値として、日産の高級車としての復権、日産ならではの走りの良さ、現行型にはない電動化、室内空間の拡大が挙げられます。

 高級さの演出は、一部が公開された新型の流麗なスタイリングからも期待できる点です。

 そのフォルムは、2023年10月開催の「ジャパンモビリティショー2023」で世界初披露されたEVミニバンコンセプト「ニッサン ハイパー ツアラー」と重なる部分もあり、事実上、これがエルグランドのコンセプトカーだったことが証明されたといえるでしょう。

 スポーティさの演出では、同様にキックアップルーフを採用して欲しかったところですが、室内空間のためには、フォーマルなルーフスタイルの方がベターでしょう。

 また新型エルグランドでは、コンパクト化を図ったパワートレインでノーズを抑えつつも、現行型よりも全高を上げることで室内空間を稼ぐことが予想されます。もちろん、低床化も図られるでしょう。

 スタイリングの特徴としては、サイドビューとテールゲートデザインに抑揚を付けることで、疾走感を表現し、日産らしい走りの良さが体現したものとなるでしょう。

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