トヨタの斬新「“タマゴ型”ミニバン」がスゴい! 次期「エスティマ!?」の声も根強い「3列・6人乗り」! 全長4.8m級の「ひろびろ」モデル「ファイン コンフォート ライド」とは

トヨタがかつて「東京モーターショー2017」に出展したコンセプトモデル「ファイン コンフォート ライド」は、その斬新さなどから当時「次期エスティマなのでは?」と話題を呼びました。どのようなクルマだったのでしょうか。

「ファイン コンフォート ライド」と「エスティマ」の奇妙な関連性とは

 2017年に開催された第45回「東京モーターショー」で、トヨタが出展したコンセプトモデル「Fine-Comfort Ride(ファイン コンフォート ライド:以下、FCR)」。
 
 その独特のフォルムや先進性から、当時「次期エスティマなのでは?」とウワサされました。

トヨタの斬新「“タマゴ型”ミニバン」と「エスティマ」の関係性とは
トヨタの斬新「“タマゴ型”ミニバン」と「エスティマ」の関係性とは

 ラージクラスミニバンの「エスティマ」は、2020年に惜しまれつつ販売を終了(生産は2019年に終了)しています。

 しかしその後も復活のウワサはあとをたちません。後継車と目されたFCRとは、いったいどのようなモデルだったのでしょうか。

 FCRは水素を燃料とした燃料電池自動車(FCEV)で、走行時に二酸化炭素や環境負荷物質を排出しない、すぐれた環境性能を有するモデルです。

 プレスリリースには「プレミアムサルーン」との表記があり、あえてミニバンとはうたっていませんでしたが、3列・6人乗りのレイアウトでした。

 インホイールモーターを採用することで、高い走行性能と静粛性を両立。室内レイアウトの自由度も高く、広々とした車内空間を確保しました。

 インテリアは「Wearing Comforts(快適な空間に包まれる)」をテーマに、自由な姿勢に調節できるシートを採用。各シートは大きく旋回するユニークな機構を持ち、多彩なシートレイアウトを可能とします。

 FCRの航続距離は「水素をフル充填することで1000km以上を実現」するといいます。

 ちなみに現在市販される「クラウン FCEV」の航続距離が約820km。

 当時の資料によるとFCRの水素充填時間は3分で、クラウン FCEVの充填時間と一緒です。

 仮に同一の水素タンクを採用していると考えると、現実には航続距離は同じか、乗車定員の関係(FCR:6人/クラウンFCEV:5人)で800kmくらいといったところでしょうか。

 何か革新的な技術の搭載を想定していたのかもしれませんが、そのあたりの詳細は不明です。

 そんなFCRが発表された2017年当時、3代目エスティマは登場から10年以上が経過しており、モデルチェンジのアナウンスが待ち望まれている状況でした。

 東京モーターショーに展示されたFCRはデザインや機能面であまりに試験的な要素が強く、そのままでは市販できないのは明らかです。

 そこでFCRをモチーフにした先進的なミニバンとして再デザインされたモデルが、次期エスティマとして登場するのではと期待が高まりました。

 少し時代はさかのぼりますが、バブル景気華やかな1989年に開催された第28回の東京モーターショーにて、トヨタはコンセプトモデル「プレビア」を展示しています。

 その半年後にプレビアはエスティマの名称で、販売が開始されます(北米ではプレビアの名称で発売)。

 当時はミニバンという名称が一般に浸透していないため、この初代エスティマは「高性能ニューコンセプトサルーン」と紹介されたのも、FCRとの関連性を感じずにはいられません。

 エンジンをフロアの下に配置する画期的なパッケージング(アンダーフロアミッドシップ)を実現し、広々とした車内空間を確保していたのも同様です。

 全体が丸みを帯び、どこか未来を感じさせるシルエットも注目を集め、「天才タマゴ」のキャッチコピーとともに、初代エスティマは当時大きな話題となりました。

 このような経緯もあり、東京モーターショー2017で話題となったFCRに、初代エスティマを重ねた人も多いのではないでしょうか。

 現実としてエスティマは2019年に生産を終了。明確な後継モデルはなく、「アルファード/ヴェルファイア」や「ノア/ヴォクシー」といったミニバンがあとを引き継ぎます。

 現在までにFCRの市販モデルが開発されているというアナウンスはなく、ショーから8年が経過した今、次期エスティマとして登場する可能性は極めて低いと思われます。

 ただ次期エスティマに関してのウワサはその後も幾度もたっていて、FCRとの関連性を示すものも多く見られます。

 真偽のほどはまったく定かではありませんが、パワートレインについては「FCVではなくBEV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド)が採用される」といったウワサも聞かれます。

 長く沈黙を守った“天才タマゴ”がどのようなデザインであらわれるのか、楽しみに待ちたいと思います。

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