トヨタ「“先代”カローラ」生産終了! 「3ナンバーじゃダメ…」小型車需要を地道に支えた「アクシオ/フィールダー」実は“隠れた人気モデル”だったワケとは
「カローラ」シリーズのなかでもっとも地味な存在ながら堅調なセールスを記録しているのが、先代から継続販売されている「カローラアクシオ/カローラフィールダー」です。販売終了が決定しましたが、どのようなユーザーに選ばれていたのでしょうか。
継続販売されていた「先代カローラ」いよいよ終売へ!
トヨタの根幹モデルとして多様なラインナップを誇る「カローラシリーズ」ですが、このなかでもっとも地味な存在ながら、堅調なセールスを記録しているのが「カローラアクシオ/カローラフィールダー」です。
現在のカローラシリーズは、走りが楽しめる「カローラスポーツ」や、数少なくなった国産ワゴンの「カローラツーリング」、手頃なサイズのSUV「カローラクロス」、スポーツモデルの「GRカローラ」など人気も注目度も高いモデルが多いのですが、コンパクトセダンの需要に応える「カローラ(セダン)」もラインナップしておきながら、なぜ同じセダンのカローラアクシオやワゴンのカローラフィールダーまで販売しているのでしょうか。

現行のカローラ(12代目)は2018年発表、2019年から販売が開始されました。
プラットフォームはTNGAに基づく「GA-Cプラットフォーム」を採用。現在の安全基準と快適性を確保すべく、3ナンバー化されたことも話題になりました。
カローラ本来の「コンパクトで適度に快適で安全なセダン」から少しずつ外れて大型化してきましたが、その一方で駐車場のサイズ問題などもあり「5ナンバーでなければ」というユーザーもいまだに多いのです。
そこで、先代モデルで5ナンバーサイズのカローラアクシオ/カローラフィールダーが継続販売されたのでした。
現行モデルが軒並み全幅1745mmになったのに対し、カローラアクシオは全長4400mm×全幅1695mm×全高1460mmとコンパクト。
パワートレインは1.5リッターガソリン、同ハイブリッドが用意され、安全性能も抜かりなく、運転支援システム「Toyota Safety Sense」を標準装備しています。
では、どのようなユーザーがカローラアクシオ/カローラフィールダーを購入するのでしょうか。トヨタ系販売店のスタッフに聞いてみました。
「カローラを長年乗り継がれているお客様は非常に多く、長年培ってきた『大人4人が安全かつ快適に移動できるミニマムセダン』をお求めになる方のニーズに応えるために開発されてきました。
駐車場のスペースや取り回しなどの関係で5ナンバーにこだわる方も多く、見た目より実用性で選ぶお客様が多い印象です。
また、会社などの法人利用で採用されるケースもあり、ここでも経済性や安全性を優先した結果として選んでいただいていると思います」
維持費に関しては、自動車税は排気量によって、自動車重量税は車重によって税額が確定するため、3ナンバー化されてもさほど影響はありません。
それよりも駐車場の大きさで5ナンバーサイズしか入らなかったり、法人はスタイルよりも実用性と安さを重視するなど、そういった昔ながらのニーズも逃させないというわけです。
また、ワゴンのカローラフィールダーは“商用”として選ばれることも多いようです。
「商用車として開発された『プロボックス』を乗用として利用されるお客様も増えていますが、逆にカローラフィールダーを商用として活用する方もいらっしゃいます。
積載性と取り回しに優れた実用性の高いバンとしてご購入いただいております」(トヨタの販売店スタッフ)
またカローラアクシオは教習車のベースにもなっています。運転を学ぶうえでベーシックなセダンスタイル、視界良好でかつ車両感覚も掴みやすいことなどが評価されたからと言えそうです。
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運転のしやすさ、実用性の高さを求める人には、カローラアクシオ/カローラフィールダーは最適なモデルともいえそうですが、2025年10月をもって生産終了することが発表されました。
終了は残念ではありますが、部品共用や安全性、環境性能を考慮するといよいよお役御免となるようで、購入を検討している人は早めに動いたほうがいいでしょう。
アクシオ&フィールダーの生産終了、非常に残念です。カローラツーリングに乗り始めたのですが後席が非常に窮屈で3人〜の乗車には不向きなのです。荷室も狭い。仕事てフィールダーを使う機会があり比べるとこっちの方が広い。装備や機能は少し旧式ですが、私の普段使いには十分なのでフィールダーへ乗り換えも少し考えました。MT車も選べるし最低地上高もツーリングより高いので降雪地での使用も腹擦りが若干回避できるし、魅力的な車でした。