トヨタ「セリカ」復活へ! 究極の“4WD搭載”や史上初「ミッドシップ」採用を示唆? 日本初の「スペシャリティカー」の次期型モデルはどう進化するのか?
「ラリージャパン2024」でトヨタの中嶋副社長が「『セリカ』、やっちゃいます」と復活を示唆する発言をしたことが話題となりましたが、一体どのようなパッケージで、顧客層に向けたクルマになることが予測されるでしょうか。
次期型「セリカ」はどんなクルマになる?
2024年11月に開催された「ラリージャパン2024」内で、トヨタの象徴的なスポーツカー「セリカ」の復活に関する発言が注目を集め、多くの注目を集めました。
あれからセリカに関する情報は出ていないものの、その可能性を示唆するモデルは登場しています。
次期型で8代目となるセリカは、一体どのようなパッケージで、顧客層に向けたクルマになることが予測されるでしょうか。

セリカは1970年に初代モデルが誕生し、2006年までの36年間・7世代にわたって展開されてきた名車です。
特に1980年代から1990年代にかけて、「セリカGT-FOUR」がラリーシーンで華々しい活躍を遂げ、「トヨタのラリー=セリカ」のイメージを広く浸透させました。
この伝説的なモデルは、現在も多くのファンの記憶に刻まれており、その復活を熱望する声は長年にわたって絶えることがありませんでした。
2023年にはトヨタの豊田章男会長(通称モリゾウ選手)がセリカ復活に関する発言を相次いで行い、ファンの期待を大きく高めました。
そして、ラリージャパン2024のトークショーにおいて、中嶋裕樹副社長(CTO)が発した「セリカ、やっちゃいます」という一言は、会場を熱狂の渦に包み込んだのも記憶に残ることでしょう。
この発言はSNSを中心に広まり、「セリカ復活確定!?」といったコメントが多数寄せられるなど、再びセリカに対する注目が集まりました。
そんなセリカがもし復活するとしたら、その方向性はどのようなものになるでしょうか。
トヨタは近年、「GRヤリス」や「GRスープラ」など、モータースポーツと市販車の融合を強調するモデルを次々と投入。
この流れを踏まえると、新型セリカも「走る楽しさ」を追求したスポーツカーとしての復活が期待されます。
その系譜を感じられるモデルの1つとして挙げられるのは、トヨタの米国法人が2024年11月の「SEMA SHOW 2024」にて公開した「GR86 ラリーレガシーコンセプト」です。
同車は「GR86」をベースに、駆動方式はFRからWRCで培ってきたノウハウを市販車に投影した4WDシステム「GR-FOUR」に変換したり、緑と赤を使用した往年のカラーリングや赤いラリー用マッドフラップ(泥よけ)、大型のスポイラーなど、1990年代にラリーで活躍したセリカGT-FOURのエッセンスを色濃く注入しています。
このモデルからも、世間的に「セリカといえばセリカGT-FOUR」のイメージが根強いことが読み取れ、それらを踏襲するならば、次期型の駆動方式として最新のGR-FOURが組み合わされることが考えられます。
くわえて近年、自動車メーカーで過去の名車をオマージュし現代風にアレンジするといったデザイン手法を用いる流れも一部で存在することから、セリカGT-FOURの丸目4灯ヘッドライトや空力性能を意識したスポーティなシルエットなどを採用する可能性も十分にあるでしょう。
また直近では、2025年1月の「東京オートサロン2025」で公開された「GRヤリスMコンセプト」も、モータースポーツと市販車の融合を感じられるモデルの1つです。
このモデルは「GRヤリス」をベースにしたもので、フロントに積まれていた純正の1.6リッターターボエンジンの代わりに、新たに開発中の「G20E」という2リッター4気筒ターボエンジを運転席の後ろに搭載するといったミッドシップレイアウトを採用。
しかも駆動方式は4WDです。
イベント内では市販化について言及した声が上がり、それに対してGRヤリスのチーフエンジニア齋藤尚彦氏は「一緒に頑張ってください」と答えていることからも、市販化に向けて前向きに進んでいることが推測されます。
なお、このモデル自体が将来的にGRヤリスの派生とは限らず、ここで開発したMRシャシとエンジンを使って別のクルマを仕立てることも考えられます。
もしかすると、次期セリカが2リッター4気筒ターボエンジンを搭載するミッドシップレイアウトの4WDモデルとなる可能性も否定はできないでしょう。
初代セリカが一番格好いいね。