中身は「走り屋」人気の「FRマシン」!? めちゃデカイ「超絶クラシックカー顔クーペ」! ミツオカ「ラ・セード」の意外過ぎる「素顔」とは

よりキャラクターにマッチした「V8エンジン」のコンバーチブル版も登場するが…

 ラ・セードが一気に完売したことで二匹目のドジョウを狙ったのか、1991年には同様のデザインをまとったオープンモデルの「Dore(ドゥーラ)」をフォード「マスタング コンバーチブル」をベースに500台限定でリリースします。

ボディ長っ! 幻の存在となった2代目「ラ・セード」の参考出品車「ラ・セード コンバーチブル」
ボディ長っ! 幻の存在となった2代目「ラ・セード」の参考出品車「ラ・セード コンバーチブル」

 こちらは5リッター V型8気筒エンジンのコンバーチブルで、よりキャラクターにもマッチしていたように思えます。

 しかしドゥーラのリリース時には、すでにバブル景気が崩壊した後だったこともあり、実際は100台ほどが販売されたに留まってしまいました。

 このようにラ・セードはバブル期の好景気ぶりを象徴するモデルのひとつと思われていましたが、2000年11月にS15型シルビアをベースとした「ニュー・ラセード」を100台限定でリリースしています。

 こちらも初代と同じく自然吸気・ATモデルをベースとし、初代と同じモチーフのエクステリアをまとったモデルとなっていました。

 翌年の東京モーターショーには、オーテックジャパン(当時)が手掛けたオープンモデルの「シルビア コンバーチブル ヴァリエッタ」をベースにしたと思しき「ラ・セード コンバーチブル」も展示されました。

 ただし注目のラ・セード コンバーチブルも、残念ながら市販化には至らず。

 ベースのシルビア生産終了後の2004年3月、限定3台のファイナルモデルとして本革シート特別限定仕様車をリリースして、ラ・セードは終売となったのでした。

※ ※ ※

 結局、シルビアの終焉と共に姿を消すこととなったラ・セード。

 ただこのときに得られたノウハウは、2008年から販売されているマツダ「ロードスター」をベースとしたクラシカルなオープンクーペ「ヒミコ」の生産に生かされているといえます。

 ヒミコは先日も2024年モデルが即完売するなど、今も変わらぬ人気を誇っています。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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