「ナビ様の言う通り」は通用する? 「スマホナビvs紙の地図帳」どちらが早く着くか 車2台で実際に検証した
同じ目的地を目指すとき、技術の粋を集めたスマホのナビアプリと、人間の勘と経験がモノをいう紙の地図帳では、どちらが早く着けるのでしょうか。編集部がクルマを2台用意し、実際に試しました。
往年の「ケンカの種」に決着!
ナビ通りに走るのと、紙の地図帳を見ながら進むのとでは、どちらが早く目的地に着けるのでしょうか。編集部が往年の疑問を解明するため、実際に2台のクルマで実験しました。
晴れた休日。家族で久々にドライブへ出掛けたら、渋滞にはまりました。
お父さんはカーナビが示した“真っ赤な”渋滞ルートをそのまま進もうとしています。一方でお母さんは抜け道に入ろうとアピールします。
なかなか進まない渋滞のイライラと意見が合わないイライラが重なり、車内は険悪な雰囲気に……。
せっかくの休日ドライブなのに、このような状況に陥ってしまった人もいるのではないでしょうか。1台だとどらちが早く着くかは分からず、言い争いをしても根拠や論拠を見出すことは困難でしょう。
そこで編集部は今回、このような往年の疑問とケンカの種をなくすため、2台のクルマを用意して「ナビ対地図帳」の検証をしました。結論は「がんばっても大して変わらない」というものでしたが、検証過程でそれぞれの長所を再認識できました。
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検証は2023年7月30日、最高気温が35度を超える夏晴れの日曜に行いました。
クルマは、ホンダ「フリード」とトヨタ「ヴォクシー」を用意。
電子デバイスを担当するフリードチームは、ナビのルートを忠実に守って走ります。人間が勝手にルートを変えることはしません。さながら「ナビ様の言う通り」と言わんばかりに、機械の指示に従って進みます。ただしナビは、車載のカーナビゲーションシステムではなく、スマートフォンの地図アプリにあるナビ機能を使い、ディスプレイに表示させることにします。
地図担当のヴォクシーチームは、往年のドライブ必携アイテムである道路地図帳を頼りに走ります。スマートフォンやカーナビで現在地や渋滞状況を確認するのはダメ。昭和時代のように、道路の電光掲示板やラジオから道路情報を得ながら目的地を目指します。
東京駅丸ノ内口を朝8時半に出発し、相模湾に臨む神奈川県大磯町の目的地、大磯港を目指します。
ナビ車のルートは、首都高速3号渋谷線・東名高速・圏央道・新湘南バイパスを経由するもので、予想の所要時間は68分、到着予想時刻は9時38分と表示されています。出発したらこの通りに走ります。
地図車はその時点で渋滞情報も何もないため、当然ですが細かく予想できません。ドライバーは「1~2時間で着けばいいかなぁ」と、ざっくりとしたことしか言えませんでした。
こんな調子の2台が、大磯港に向けて同時に出発しました。
今では地図も半分SNS化してますからね…。
口コミがあってナンボ、ナビゲーションは当たり前で自分の中での地図感が本当にゼロになってるのを感じる。
地図はやっぱり北固定だから覚えやすいのであり、アプリやら車載ナビでも使いすぎれば地図を読む能力も劣ってくる。今は純正ナビでも更新が有料だったりそもそも地図として余計な機能が付きすぎてたりでなるべくなら使いたくない気持ちもある。
個人的にはヤフーマップが頑固に地図として機能してた時代の方が運転する楽しさはあった。地図や場合によってはGoogleのストリートビューを見て道路情報を頭に叩き込む。叩き込まれたルートをトレースするだけなので周りの周辺道路も多少は理解してた。そして何より「ナビより早く!地図より早く!」なんて比較も無かったから混んだら混んだでそれでも楽しめた。
人間が偏屈になったのか、地図だけが人間より先に次世代に進んだのか…。