速く走らせるなら四駆が当たり前! 高性能でハイパワーな4WDスポーツカー4選
かつてはオフロード車や実用車で採用されることがほとんどだった4WDは、ハイパワー化とともにスポーツカーにも浸透しました。そんな4WDスポーツのなかから、国産ハイパワー4WDモデルをピックアップして紹介します。
ハイパワーを余すことなく路面に伝えるためには4WDが有利
スポーツカーといえば、かつてはFRやMRといった後輪駆動の独壇場でした。
しかし、過激なまでのハイパワー化が進むと、あり余るパワーを後輪だけで路面に伝えるのが難しくなり、より効率的に速く走らせるために、駆動力の伝達に有利な4WDが採用されるようになりました。
「4WDは曲がらないからスポーツ走行には向かない」といわれた時期もありましたが、タイヤ・サスペンションの進化や、電子制御などの技術の進歩により克服。いまでは、速く走らせるなら4WDが当たり前ともいわれているほどです。
そんな4WDスポーツカーのなかから、人気のモデルを紹介します。
●日産「GT-R」
2007年に登場した日産のスーパースポーツ「GT-R(R35型)」。これまでGT-Rというと、「スカイライン」のグレードのひとつとしてラインナップしていた「スカイラインGT-R」だったのに対し、このモデルからスカイラインの冠が外れ、GT-Rという名称で独立した車種になっています。
とはいえ、日産を象徴するスポーツモデルであることに変わりはありません。570馬力を誇る3.8リッターV型6気筒ツインターボエンジンを搭載し、その超絶なハイパワーを4WDシステム「アテーサE-TS」を介して路面へと伝えます。
「アテーサE-TS」とは、3代目のスカイラインGT-R(R32型)から採用されている機構で、電子制御により前後輪のトルクを0:100から50:50の範囲で配分。現行GT-Rに搭載されるのは、運転操作や車両挙動からドライバーの思い描くコーナリングラインを瞬時に予測し、きめ細かく前後トルク配分を制御する進化型です。
●ホンダ「NSX」
オールアルミのボディにミッドシップレイアウト、イタリアのスーパーカーのような流麗なスタイリングで日本中を驚かせたのがホンダ初代「NSX」です。
初代モデルの生産終了から10年を経た2016年に、2代目「NSX」が満を持してデビューしました。
V型エンジンをミッドマウントする基本レイアウトは踏襲しながらも、現代のスポーツカーらしく、複数のモーターを搭載するハイブリッド車に進化。3つのモーターのうち2つがフロントに備わり、左右独立して加減速を制御する電動式の4WDシステム「SPORT HYBRID SH-AWD」を採用します。
3.5リッターV型6気筒ツインターボは507馬力を生み出し、3基のモーターと合わせたシステム最高出力は581馬力。世界トップクラスの性能を誇りながらも、緻密な制御の4WDシステムと9速DCTがイージーで快適なドライビングを実現しています。
現行販売車種はこの内1種だけ