スズキ「ワゴンR」より安い!? トヨタの「ちいさな“MR”スポーツカー」! 全長3.9m級軽量ボディ&国産乗用車“初”の斬新MTでめちゃ楽しそうな「MR-S」とは

1993年の登場以来、軽ハイトワゴンの代表格として市場を牽引し続けるスズキ「ワゴンR」。その新車予算があれば、トヨタの本格スポーツ「MR-S」が狙えます。はたしてどのような魅力があるのでしょうか。

トヨタのミッドシップ・オープンスポーツが安い

 1993年の登場以来、軽ハイトワゴンの先駆者として市場を牽引し続けるスズキ「ワゴンR」。ワゴンRは、広い室内と高いコスパが魅力です。新車価格は約146万円から186万円ほどとなっており、諸費用を含めた乗り出し価格は100万円台後半が中心となります。いっぽうで中古車市場に目を向ければ、新車のワゴンRを買う予算で、全く異なる体験が可能です。

 かつてトヨタから販売されていた「MR-S(エムアールエス)」は、1999年に「MR2(エムアールツー)」の後継モデルとして登場した、2シーターのオープンスポーツカーです。

 MR-Sは、シリーズとして1代限りの「ZZW30型」のみで構成されます。1.8リッター直列4気筒DOHCエンジン(1ZZ-FE)をシートの背後に搭載するミッドシップレイアウトを採用。

 ミッドシップならではの運動性能と、ソフトトップによる開放感を同時に味わえるのが最大の魅力です。

 歴史を振り返ると、2000年には国産乗用車で初となるシーケンシャルマニュアルトランスミッション(SMT)車を設定しました。

ワゴンRより安いミッドシップスポーツカー!
ワゴンRより安いミッドシップスポーツカー!

 さらに2002年にはマイナーチェンジを実施。トランスミッションの6速化や内外装のデザイン変更など、スポーツカーとしての熟成が図られました。

 このクルマの最大の特徴は、徹底した軽量化にあります。車両重量は約1000kg前後に抑えられており、ハイパワーを競うのではなく、軽さを武器にしたハンドリングの楽しさを追求していることです。

 ハイパワー化を競う時代とは一線を画した、ライトウェイトスポーツの代表格といえる存在です。

 中古車市場を見ると、支払総額150万〜200万円で購入できる中古MR-Sでは、年式の新しい個体では2005年から2007年式がターゲットに入ります。

 走行距離だけに着目すると、少ないものでは3万kmから7万km台の個体が多く流通しており、コンディションの良さそうな個体が数多く見受けられます。

 2005〜2007年式は、トランスミッションが6速化された後の最終型であり、比較的信頼性と走行性能に優れています。

 この年式のモデルのボディサイズは、全長3895mm×全幅1695mm×全高1235mmとコンパクトで、パワートレインには、1.8リッター直列4気筒DOHCの「1ZZ-FE」エンジンを搭載し、最高出力140PS・最大トルク171N・m(17.4kg・m)という性能を発揮しています。

 燃費は14.8km/L(6速MT・10・15モード)とスポーツカーにしては経済的です。

 主要グレードの当時の新車価格は「Sエディション(S Edition)」が約213万円、本革シート採用の「Vエディション(V Edition)」が約229万円でした。

 また、2007年には限定1000台の最終特別仕様車「ファイナルバージョン」も登場しています。この貴重なモデルも、新車ワゴンRより安い支払総額となっているケースが散見されます。

※ ※ ※

 MR-Sは1999年発売のため、米国のいわゆる「25年ルール」では製造年月から25年経過した車両が対象となり、1999年式は2024年以降に順次対象になっていきます。このため、海外需要が高まる可能性があり、程度の良い個体を安く買える時間は、そう長くないかもしれません。

 ちなみに、海外ではMR2(国により「MR2ロードスター」「MR2スパイダー」)の名で親しまれ、国内と同様に2007年頃に販売を終了しています。

 利便性を最優先するならワゴンRは正解ですが、人生のどこかで「オープンカーに乗る」「ミッドシップを操る」という贅沢な体験をしてみたいなら、相場が底値といえる今のうちにMR-Sを手に入れるのは賢い選択かもしれません。

 トヨタが放ったライトウェイトスポーツの精神を、その手で確かめてみてはいかがでしょうか。

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Writer: 佐藤 亨

自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。

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