GT-Rや86はやっぱりオジサンの乗り物? 若者は室内空間や燃費を重視

「86」を新車で購入する20代が増えてきた!?

 実際にスポーツカーを新車で購入する層のメインは35歳以上です。この年齢を考えると収入の増加? という疑問も湧くとは思いますが、これには免許を取得している人数の差と見ることも出来ます。

トヨタ 86

 警察庁の発表した運転免許統計平成29年度版では 20代の免許取得者は約1000万人、30代では約1500万人、40代では約1900万人となっており、30代と40代のマーケット自体が大きくなっています。

 また一部ではその流れも変わってきているとトヨタ関係者は話します。「新車で『86』を購入していた層は発売当初こそ40代、50代の方が購入される比率が高かったのですが、ここにきて20代が非常に増えてきた」と言います。

 トヨタ「86」が発表された2012年にトヨタ自動車の豊田章男社長は「スポーツカーは文化だ」と語っています。これはスポーツカーが売れればよい、ということではなくそれを所有する喜び、そして走らせる喜びを体験して初めてスポーツカーや自動車そのものの意義がある、という文脈のお話でした。

 それに伴ってトヨタは「86」を気兼ねなく走らせることの出来る場所をレースやラリーなどのモータースポーツを軸として提供しています。また、規模としてはトヨタほどではないにせよ、マツダもロードスターを気兼ねなくに走らせることの出来るレースやタイムトライアルなどを積極的に開催しています。

 時間はかかりますが、こういった体験を40代から上の世代が20代を巻き込みながら広げていくことが「スポーツカー文化」を継承していくことにつながっていくのではないでしょうか。

【了】

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