恐怖!? ホンダ「クロスカブ」盗難急増中! “人気モデル”が狙われる理由とは… 「異例な事態」に大阪府警が“防犯対策”を呼びかけ
大阪府内では、ホンダ「クロスカブ」の盗難被害が2024年以降に急増し、関西圏のメディアやSNSでも話題になっています。今なぜこのバイクが狙われているのでしょうか。そして、ユーザーが知るべき防犯の基本とはどのようなものなのでしょうか。
「クロスカブ」の人気に“忍び寄る危険”!
ホンダのレジャーバイク「クロスカブ」が、いま想定外の形で注目を集めています。
2024年から2025年にかけて、大阪府内ではクロスカブの盗難被害が急増。SNSでは「仕事から戻ると愛車が盗難されていた」「カバーはがされてバイクなくなってた」といった投稿が散見され、関西圏の複数メディアでも報道されるなど、大きな関心が寄せられています。
一部報道によれば、2024年1月から4月の間だけでも150台以上が被害に遭ったとの声もあり、犯行にはわずか2分しかかかっていなかったケースも確認されています。
特定の車種にここまで盗難が集中するのは異例とも言えます。
![防犯対策の基本の「U字ロック」(画像はイメージです)[画像は編集部員が作成]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/06/20250612_bouhan.jpg?v=1749715980)
クロスカブは、ホンダが展開する原付レジャーバイクで、クラシカルな外観と高い実用性からキャンプや街乗りなど幅広い用途で人気を博しています。
ラインナップには110ccと50ccの2モデルが用意され、価格(消費税込)はそれぞれ36万3000円と30万8000円。中古市場でも高値で取引されることが多く、こうした市場価値の高さが、バイクを狙った窃盗犯にとって魅力的なターゲットとなったものと考えられます。
大阪府警によると、令和6年(2024年)における府内のオートバイ盗認知件数は2023件で、前年より442件も増加しています。被害の約72%はキーがついていない状態で発生しており、住宅敷地内での被害が全体の約半数を占めているとされています。
こうした状況を受けて、大阪府警は2025年5月に「防犯だより」を通じて防犯対策を呼びかけています。
具体的には、エンジンキーを抜き、ハンドルロックに加えてU字ロックやチェーンロックを併用する「多重ロック」を推奨。
さらに、防犯カメラや照明設備のある場所での駐輪、鉄柱などの固定物とつないだ施錠、オートバイカバーで車体を目立たせないといった方法も効果的としています。
犯人の手口も年々巧妙化しており、特にプロの窃盗団は、事前にバイクの駐輪場所や周辺環境を調査したうえで、人目につきにくい場所を狙い、わずか数分でロックを切断して持ち去るという傾向があるといいます。
犯行にはホームセンターなどで安価に手に入るボルトクリッパーが用いられることが多く、一般的な細いチェーンロックでは太刀打ちできないケースもあるようです。
こうした事情から、防犯対策としては物理的なロックに加えて、GPS追跡器の活用も注目されています。
バイクの見えにくい場所に設置すれば、盗難時でもリアルタイムで位置を把握でき、通報や早期発見に役立ちます。通知機能や移動履歴の記録機能が付いたモデルも多く、ユーザーの安心感を高めています。
また、「二輪車防犯登録」制度も有効な手段です。車体に登録ステッカーを貼ることで抑止効果が期待でき、盗難後の発見や返還にもつながります。2022年からは有効期間が15年に延長され、利用しやすくなりました。
軽量な原付バイクは、ロックを外されると手押しで簡単に移動されてしまうことがあります。さらに、軽トラックやバンなどに積み込まれれば、あっという間に持ち去られてしまう恐れもあります。
クロスカブに限らず、スーパーカブや125ccクラスの原付二種バイクは、その軽さと売却価値の高さから、昔から盗難リスクが指摘されてきました。いま一度、ユーザー1人ひとりが防犯意識を高めることが求められています。
「バイクは守られるものではなく、自分で守るもの」。人気車種であるがゆえに、狙われやすいという現実がある以上、防犯対策は“乗る前の基本装備”として考える必要がありそうです。
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