斬新「4WDミニバン」がスゴイ! 全長5.5mボディに「観音開きドア」&めちゃ広ッ“豪華内装”を採用! 流麗シルエットに“光るフロントフェイス”が目を惹くアウディ「アーバンスフィア」とは?

2025年現在、自動車業界は電動化と自動運転技術を軸に、未来のモビリティを模索しています。その中で、2022年に発表されたアウディのコンセプトカー「アーバンスフィア」は、都市型ラグジュアリーEVの新しい可能性を示す一台です。一体どのようなモデルなのでしょうか。

最大級のサイズと広大な室内空間

 昨今、自動車業界では電動化や自動運転技術を核に、次世代モビリティの開発競争が加速しています。

 そんななか2022年4月にアウディは、「Audi urbansphere concept(アウディ アーバンスフィア コンセプト)」(以下、アーバンスフィア)を発表しました。

 これまでに市販されたアウディのモデルの中でも最大級のインテリアスペースを誇り、五感を刺激する最先端テクノロジーを組み合わせた、まったく新しい体験を提供する大型EVミニバンを想定したコンセプトカー。その仕様とは一体どのようなものなのでしょうか。

大開口な観音開きドアで乗降性抜群!
大開口な観音開きドアで乗降性抜群!

 アウディは、モビリティの未来を見据え、革新的かつ魅力的なコンセプトカーを継続的に発表してきました。

 未来のプレミアムモビリティを示すコンセプトカーの第一弾として、2021年8月に発表されたのが「Audi skysphere concept roadster(アウディ スカイスフィア コンセプト)」です。

 可変ホイールベースを備え、自動運転モードとスポーツカーとしての走行を切り替えられる点が、大きな注目を集めました。

 現在では、今回紹介するアーバンスフィアを含む計4台のコンセプトカーが開発されており、これらは「Audi sphereシリーズ」と呼ばれています。

 アーバンスフィアは主に、中国のメガシティ(大都市圏)での走行を想定して製作されました。

 限られた個人空間の中で、移動時間を「第3の生活空間」として提供することを目的としています。

 そのため、アーバンスフィアのデザインはまずインテリアから着手され、その流れをエクステリアへと広げることで、単なる移動を超えた乗車体験を生み出すことを目指しました。

 アーバンスフィアの寸法は、全長5510mm×全幅2010mm×全高1780mmと非常に大きく、ラグジュアリークラスの車両と同等かそれ以上で、4台のコンセプトカーの中でも最大級のサイズを誇ります。

 また、3400mmという比類なきホイールベースにより、快適性を重視しつつ、利用者のニーズに応える広大な室内空間を実現しています。

 車両に近づくと、地面にウェルカムライトが照らされ、ドアは自動で観音開きになります。

 センターピラーのない広々とした車内、大きな窓ガラス、暖かみのある照明が組み合わさることで、これまでにない景色と快適さを提供します。

 さらに、シートはアンビエントライトに照らされながらドアに向かって回転し、利用者の着席を待つように配置されており、まるで豪華なファーストクラスのような快適さを体感できそうです。

 インテリアをデザインの中心に据えることで、収納スペースなど既存の機能にとらわれることなく、ゆとりある室内空間が確保されています。

 エクステリアデザインでは、流れるようなボディシルエットで伝統的なアウディのデザイン要素を継承しつつ、デジタルライトを備えたシングルフレームグリルなど革新的な要素も融合。

 スフィアシリーズ第2弾の「Audi grandsphere concept(アウディ グランドスフィア コンセプト)」とも共通点が多く、大きな塊から削り出したようなボディ形状や、彫刻的でソフトなホイールアーチが特徴です。

 ダイナミックターンシグナルは、内側から外側へ光が流れる連続点灯のウインカーで、進行方向を直感的に示し、優れた視認性により安全性を高めます。

 アーバンスフィアのパワートレインは、電気自動車専用プラットフォーム「PPE(プレミアムプラットフォームエレクトリック)」を採用。

 バッテリーは約120kWhの容量を持ち、車両床下全体をフラットに使用して配置されています。さらに2つの電気モーターを搭載し、合計出力295kW(約400馬力)、最大トルク690Nmを発生。

 市街地走行には十分な性能を備えています。加えて、ハイパフォーマンスモデルに不可欠なquattro 4輪駆動システムも搭載されています。

 現段階ではあくまでコンセプトカーとして発表されており、市販モデルではありません。しかし、2022年の発表後、翌2023年にシリーズ4台目のモデルが公開されるなど、開発は継続されているようです。

 未来志向のテクノロジーと先進技術が融合したクルマが、いずれ日常で利用できる日が来ることを楽しみにしたいものです。

【画像】超カッコイイ! これが“観音開きドア”の斬新「4WDミニバン」です!(30枚以上)

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Writer: 青木一真

埼玉県生まれ。宅配ドライバーを経験した後に、車中泊関連の記事執筆を開始。現在はフリーライターとして、車メディアに従事している。自動車は輸入車、スポーツカー、SUV、ミニバン、軽自動車の所有を経験。月間3000kmほどを走行している。

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