1.2リッターエンジン搭載で「410馬力超え」! 斬新「“ちいさめ”スポーツカー」がスゴイ! 全長4.3mボディに「画期的パワートレイン」を搭載!ロータス「414Eハイブリッド」スイス公開モデルとは?

イギリスのロータスには、排気量1.2リッターの小型エンジンながら、400馬力を超える高出力を誇る幻のモデルが存在しました。その正体とは、一体どのようなクルマだったのでしょうか。

ちいさなボディに積まれたハイパワーな画期的パワトレ

 イギリスのブランド「ロータス」には、小排気量エンジンを搭載しながら、400馬力オーバーの高出力を発揮する画期的なパワートレインを搭載したモデルが存在していました。一体どのようなクルマだったのでしょうか。

ちいさなボディで小排気量×高出力を誇るスポーツカーとは?
ちいさなボディで小排気量×高出力を誇るスポーツカーとは?

 そのクルマとは、2010年のジュネーブモーターショーで披露されたロータス「エヴォーラ414Eハイブリッド」です。

 ベースモデルは2009年から2021年にかけて生産されていた「エヴォーラ」で、ロータスがかつてラインナップしていた4シータースポーツカーです。同社のライトウエイトスポーツ「エリーゼ」のヒットを受けて開発されました。

 通常のエヴォーラは、エリーゼより一回り大きいボディに、トヨタ製3.5リッターV型6気筒エンジンを搭載していました。

 なお2021年の生産終了後には、その後継モデルとして2シータースポーツ「エミーラ」が登場しています。

 エヴォーラ414Eハイブリッドは量産化されなかった幻のモデルであり、車名は最高出力414PSにちなんで名付けられました。

 ボディサイズは2010年当時のエヴォーラと同じ、全長4370mm×全幅1850mm×全高1230mm、ホイールベース2575mmです。

 414Eハイブリッドで特筆すべきポイントはパワートレインです。独自のシステムの採用により、300kg以上増えた車重をまったく感じさせないパワーを発揮します。

 本モデルはシリーズ式ハイブリッドを採用しており、発電専用の小排気量エンジンを搭載しつつ、駆動は100%モーターで行うのが特徴です。

 一般的なプラグインハイブリッド車のように、エンジンで直接走行する仕組みとは異なります。

 車体中央後方(ミッドシップ)に1.2リッター3気筒ガソリンエンジンを搭載し、152kWを発揮する電動モーター2基が左右のリアタイヤをそれぞれ駆動。

 システム総合出力は414PS、最大トルクは1000Nmに達します。0-60mph(約96km/h)加速は約4秒とされています。

 17kWhのバッテリーを搭載し、ナンバープレート付近のソケットから外部充電が可能。レンジエクステンダー方式によってバッテリー残量が低下するとエンジンが発電を開始します。

 これにより航続距離は最大300マイル(約480km)を実現。トランスミッションには7速パドルシフト付きCVTを採用しました。

 414Eハイブリッドが登場した2010年代には、BMW「i8」やポルシェ「918」などのプラグインハイブリッドスポーツが各社から発表されていましたが、レンジエクステンダー方式のスポーツカーはほとんど例がなく、本モデルは極めて珍しい存在といえます。

 なお、2019年にはロータス正規ディーラーで、当時15万ポンド(当時の日本円で約2140万円)で販売されていたことも確認されています。

【画像】超カッコイイ! これが“1.2リッター410馬力超え”の斬新「“ちいさめ”スポーツカー」です!(15枚)

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Writer: 山城颯太

理系国立大学を卒業後、自動車メディアを中心にフリーランスのライターとして活動中。TOEIC 925点。クルマから電車、飛行機まで乗り物大好き。主に新型車のグレードに焦点を当てたモデル紹介、海外車の執筆などを担当。

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