マツダの斬新「4ドア“クーペセダン”」が凄い! 美しすぎる「流麗・黄金比ボディ」に豪華“レザー&木目”インテリア採用! 直6+FRも期待の「VISION COUPE」とは何だったのか
マツダがかつて披露していたコンセプトカー「マツダ VISION COUPE」とは、どのようなクルマなのでしょうか。
美しすぎるロングノーズ・ショートデッキ
マツダの国内のセダンラインナップでは、フラッグシップセダン「MAZDA 6」が生産終了し、「MAZDA 3 セダン」のみが残っています。
しかし過去に、非常に流麗なボディを持ち、高い走行性能を予感させる新時代のフラッグシップを想起させるモデルを披露していました。それが「マツダ VISION COUPE」です。

マツダ VISION COUPE(以下、ビジョンクーペ)は、2017年10月に開幕した「第45回東京モーターショー」で世界初公開されたセダンのコンセプトカーです。
今につながるマツダ流のエレガントデザインを作り上げた「R360クーペ」や「ルーチェ ロータリークーペ」を源に、新世代のマツダデザイン「魂動デザイン」を組み合わせ、新たなエレガンスを表現するものとして登場しました。
公開時、マツダはビジョンクーペについて、「日本の美意識の本質を突き詰め、『エレガントで上質なスタイル』をつくり上げることを目指す魂動デザインの深化を表現した、次世代デザインビジョンモデル」と説明しています。
エクステリアは、人が美しいと感じるクーペボディの“黄金比”から割り出された、ロングノーズ・ショートデッキの伸びやかなシルエットを採用。これに前に進むイメージを付与し、性能の高さや走りの楽しさを感じられるデザインとしています。
また、マツダが日本固有の美意識として提唱する「繊細な光の変化を感じ、四季の移ろいに美を見出すこと」については、ボディサイドなどに光と影を落とし込むコンビネーションを取り入れ、わずかな角度の違いでも明暗を感じられます。
いっぽうボディサイドの全体では、フロントからリアまではわずか1本の強い軸を通すのみとし、混雑したキャラクターラインや煩雑な意匠などを一切廃し、“引き算の美学”を徹底追求したシンプルな立体構成を採用。
インテリアの質感も非常にこだわっており、インパネからドアまで包みこまれるような連続した形状にまとめています。
贅沢なレザーやウッドパネルを各部にあしらい、革のシボや木目を見せるように配置したほか、メタルの加飾や美しいステッチも施し、光と影の雰囲気を室内にも投影しています。
東京モーターショー2017での公開後は、世界各国のモーターショーや自動車デザインイベントなどにも登場し、2018年2月にはパリの第33回「Festival Automobile International(国際自動車フェスティバル)」で「最も美しいコンセプトカー」に選出。
さらに、翌3月にもスイス・ジュネーブで開催の第11回「Car Design Night」では「コンセプトカー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。
このときも想定パワートレインなどは一切公表されていませんでしたが、ロングノーズショートデッキのフォルムはまるでFRを思わせるデザインでした。
その後、マツダは2019年にFRと直列6気筒エンジンを組み合わせる上級車向けプラットフォーム「ラージアーキテクチャー」の投入を明かし、大型かつFR風のボディをもっていたビジョンクーペの現実味が増していきます。
しかし、実際にはラージアーキテクチャーは世界的なSUV人気に対応するために用いられ、「CX-60」を皮切りに「CX-70」「CX-80」「CX-90」などに採用。
FRプラットフォームでありながら、期待されたフラッグシップセダンの登場にはつながりませんでした。
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