日産「次期“R36”GT-R」いつ登場? 5年後くらい? 「R35」今夏生産終了でまたしても「GT-R伝説」消滅へ… 「GT-R諦めません!」新社長発言でも“すぐに”開発できないワケ
日産「GT-R」が今年8月に生産終了します。では“R36型”になるべき次期モデルは登場するのでしょうか。
次の「GT-R」はしばらく出ない! “ブランク”を経て復活?
今年の8月に生産終了してしまう日産のスポーツカー「GT-R」。それを惜しむ声も多くあがっていますが、後継モデルに関して正式なアナウンスはありません。
このまま、日本を代表する歴史的なスポーツカーであるGT-Rシリーズは途絶えてしまうのでしょうか。後継モデルといえる“R36型”が登場する可能性はあるのでしょうか。

すでに様々なところで報道されているように、現在の日産の経営は厳しい状況にあります。
このような状況だと、GT-Rのようなスポーツカーの開発は難しいというのが自動車メーカーに対するオーソドックスな考え方といえます。
販売台数が多く望めず、さらには開発に多額の必要が必要な専用のメカニズムが必要になることも多いスポーツカーは、コストが極めてかかり、儲かりにくいのが常識だからです。
冷静に考えれば、現在日産には2シータースポーツカーの「フェアレディZ」がラインアップされていますし、ブランドリーダーとしてスポーツカーを用意するのが必要なら、それで十分という声もあるでしょう。
しかし、フェアレディZがそうであるように、GT-Rも日産のスポーツカー史、ひいてはモータースポーツ活動の歴史を語るには欠かせない存在です。
GT-Rは類まれなるパフォーマンスの高さで世界のカーマニアから認められたブランドであり、長い目で見て日産のブランド力を向上させるには必要な存在ともいえます。
ただし正直にいえば、近い将来でGT-Rが復活する可能性は低く、現実は厳しいでしょう。
日産は先日、2025年度から2026年度にかけての新型投入車の予定を発表しましたが、その中にはGT-Rの名はありませんでした。少なくとも、2026年までの登場はないといえるでしょう。
そしてGT-Rを復活させるならば、各国の電動化へのロードマップを冷静に見極める必要があります。
少し前まで世界の自動車におけるカーボンニュートラルへの取り組みは、電動化一辺倒でしたが、それが現実論でないことに市場が気付きはじめ、流れが変わってきています。
2年前の「ジャパンモビリティショー」では、日産は「ハイパーフォース」というスポーツカーのコンセプトモデルを発表しています。
各部のデザインや「高性能スーパーカー」という説明から、当時「これがGT-Rの後継か」といわれていましたが、こちらは全固体電池を搭載するBEVのスポーツカーです。
次期GT-RがBEVになるのか、それともガソリンエンジンになるのか、あるいはハイブリッドになるのか…。どのパワーユニットを採用するかは、各市場の電動化への規制とロードマップを鑑みて決めなければなりません。
このように、系譜が途絶えたからといって、「急いで次期型の開発をスタートしなければ!」という動きをするのが難しい理由が、経営的観点以外にもあるのです。
ただ一部報道では、「日産としてはGT-Rのようなスペシャルなモデルは諦めていない」という次期CEOイヴァン・エスピノーサ氏の発言もあります。そうすると、何かしらの形でGT-Rは復活する可能性はゼロではないでしょう。
GT-Rは2度の生産終了を経験しており、前回GT-Rの系譜が途絶えたのは2002年。「スカイラインGT-R」(BNR34型)が生産終了になったときでした。
そこから5年の空白の時間を置いて、R35型GT-Rが2007年に登場しました。そんなことを考えると、R35から“R36”へは、再び5年の空白を設けるのではないかと思っています。
2007年にR35型GT-Rが登場したときは、世界のスーパースポーツと肩を並べる超高性能と、日常使用にも応える「GT」の要素を兼ね備えていて驚かされました。
もし、“R36”と呼ばれる新たなGT-Rが登場するならば、同じようにスーパースポーツ性能と日常でも使える懐の深さ、その二面性を持つクルマであってほしいと思います。
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