軽自動車より安い!? “100万円以下”の高級外車「メルセデス・ベンツ」どんなモデル? 新車1000万円級の「セダン」や「スポーツカー」も狙える!? “格安”モデルとは
中古市場を探すと、かつて500万~1000万円級だったメルセデス・ベンツが車両本体100万円以下で狙えます。見栄え重視の4ドアクーペから王道セダン、さらには電動メタルトップのオープンまで……「この価格でこの内装・走り」は本当に“買い”なのでしょうか。
“100万円ベンツ”の本命と大穴はこれだ
新車の軽スーパーハイトワゴン等が200万円を超えることも珍しくない時代に、100万円でメルセデスが視野に入る……このギャップこそが最大の魅力です。
狙いは“なるべく高年式・高グレード”で、見た目も中身も“安く見えない”個体。

今回は本命「Cクラス」、格上「Eクラス」、開放感の「SLK」、そして“元1000万級”の「CLS」をあわせて見ていきます。
まず本命はCクラスのW204後期(2011~2014年頃)。新車時約380万~800万円(AMG除く)が、いま中古では100万円前後で買えます。
ドアの密閉感、シートのコシ、ウッドや本革の触感まで“腐ってもベンツ”。
とくに2013年以降のモデルなら、先進安全のレーダーセーフティパッケージ装着車も狙え、通勤から高速長距離まで質感と安心が両立します。
ベースグレードでも内装の仕立てが良く、外観も年式なりに新しく見えるのが強みです。
ワンランク上の佇まいを求めるならEクラス(W212前期)。新車時は約600万~1100万円超(中核モデルは700〜900万円)だったモデルが、いまや80万~90万円台の現実価格に。
角型4灯の気品、重厚な静粛性と直進安定性はCより一枚上です。家族でのロングドライブや来客送迎でも、この値段でこの包まれ感は反則級。
ホイール・タイヤの状態や油脂類の交換履歴に気を配れば、維持の不安も織り込みやすくなります。
オープンで決めるならSLK(2代目R171の後期型・2008~2011年頃)。新車時約560万~800万円級が、相場次第で70万~100万円の射程に入ります。
電動メタルトップの開閉は見栄えも話題性も抜群。
しかも軽のスーパーハイトワゴンを新車で買う予算の半分以下で、週末はオープンに乗れるという価格対比は唯一無二です。
コンパクトなサイズ感に後輪駆動の素直なハンドリング、上級オーディオやシートヒーターが付いた個体なら、非日常の満足度は一層高まります。
100万円以下に見えないという意味では、ラインナップ中でもキラーカードです。
見栄え最優先なら初代CLS(W219・2005~2010年)。新車時は約850万~1500万円(AMG含む)、それが50万~100万円で出会えることもあります。
成功者の証のような流麗4ドアクーペは歳月を経ても色褪せず、遠目のオーラは最新SUVにも引けを取りません。
内装のしつらえも堂々たるもので、夜間の間接照明が映える1台です。
年式相応に足まわりやセンサー類のリフレッシュは要検討ですが、仕上がった個体は車庫に置くだけで価値がある満足度をくれます。
もちろん中古輸入車ゆえの注意点はあります。整備記録簿や消耗品更新の履歴、タイヤ・ブレーキ・油脂類の状態確認はマストです。
数万円規模の初期リフレッシュ費用は見込んでおくべきですが、元値と製造品質を思えばお釣りが来る満足度を得やすいゾーンです。
結論として、100万円以下でブランド/安全/上質な走りを同時に手にするなら、状態良好なW204後期Cクラスが堅実な“買い”となるでしょう。
いっぽうで見た目勝ちを狙うならW219のCLSが最大インパクト、家族での質感重視ならW212のEが万能です。
そして半分以下の予算で非日常を叶えるならR171後期SLKが筆頭です。軽の半額級で、この存在感と開放感。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。
































