ホンダ新型「スポーツSUV」発売!約535万円から! 斬新過ぎる「Xフェイス」がかっこいい!? 新たな「S7」中国に投入

ホンダ、中国市場で巻き返しなるか? どんな戦略なの?

 そうした中、ホンダは中国におけるBEV戦略を一新させるべく、新たなサブブランド「イェ」シリーズとその車種を発表しました。

 ですが、当初は「イェS7」「イェP7」と発表された車種たちも、実際の販売を迎えるにあたって「イェ」の名称を降ろして「S7」「P7」になるなど、ブランディングが迷走しています。

 一方、S7自体をホンダは「走り重視」のスポーティなBEVとして売り出しています。

 同時期に広汽トヨタ(トヨタと広州汽車の合弁)が発売した純電動SUV「bZ3X」では「低価格」「使いやすさ」「安全性」をアピールしているのと比べると、両者のアプローチはかなり異なっています。

 以前のホンダ製中国向けBEVと比べると、確かにS7は内外装ともに、より中国の消費者の好みに沿ったものになっています。

 ですが、メーカー希望小売価格は後輪駆動モデルで25.99万元(約535.7万円)、四輪駆動モデルで30.99万元(約638.7万円)と割高感は否めません。

 ネット上でも、中国の新興EVブランド車種では当たり前の機能を搭載していないのにこの価格は高いと評している声が度々見受けられます。

 確かに品質やスポーティな走りには自信があるのでしょうが、中国の消費者はそういった要素よりも「自動化運転」「車内での過ごし方」「先進的なイメージ」を重視する傾向があり、「走る楽しさ」というのは比較的ニッチな領域になってしまいます。

今後ホンダは中国で「イエシリーズ」をどうしていくのか?
今後ホンダは中国で「イエシリーズ」をどうしていくのか?

 また、トヨタやマツダは合弁を長年組んできた相手企業のプラットフォームや車種を流用して共同開発することで、価格を抑えた中国向けBEVをリリースしています。

 一方でホンダのS7/P7はホンダの現地法人が中心となって開発しているものの、他企業との共同開発車種ではありません。

 こうした要素も販売価格の上昇につながっていると言えます。中国市場で外資メーカーが勝負するには、中国メーカーとの共同開発がもはや不可欠な領域に達しています。

 日本メーカーだけでなく、ドイツメーカーも中国の新興EVメーカーとパワートレインやプラットフォームの供給に関する提携を結んでおり、こういった提携は今後もますます増えるでしょう。

 発売から1か月経っていないため、S7の売れ行きはまだ判断できません。

 個人的にはこれまでのホンダの中国専売BEVと比べて遥かにカッコよく、スポーティに仕上がっている印象を受けますので、これからの動向には注目です。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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