滋賀~福井の「第2ルート」事業化へ前進!? 県境を長大トンネルでワープ「栃ノ木峠道路」が技術検討完了 長浜~福井市街の“最短アクセス”へ
国土交通省 福井河川国道事務所は2025年3月14日、滋賀・福井県境を抜ける国道365号の「栃ノ木峠」のバイパス計画について、技術検討結果を地元2県へ送付しました。
長浜市から今庄方面へ直結
国土交通省 福井河川国道事務所は2025年3月14日、滋賀・福井県境を抜ける国道365号の「栃ノ木峠」のバイパス計画について、技術検討結果を地元2県へ送付しました。

滋賀・福井県境といえば、琵琶湖最北端の塩津から敦賀市街へ直結する「国道8号」ルートがメインとなっています。
いっぽう、木之本からまっすぐ北上し、余呉を越えて長い長い山岳地帯を抜け、今庄から嶺北エリアに直結するのが「国道365号」です。
いわば滋賀県~福井市を短絡するルートですが、最大の難所である県境部「栃ノ木峠」がいまだに未改良となっていて、長期間の冬季通行止めがあるほか、ギリギリの狭隘崖っぷち区間やヘアピンカーブが連続し、大型車や慣れないドライバーにとっては通行困難で、長距離ネットワークとしては不十分でした。
その手前の椿坂峠は2014年にトンネルで丸ごとスルーできるようになりました。そしていよいよ、栃ノ木峠についてもスムーズに通過できるバイパスの検討が本格化し始めることとなります。
計画は昔からあり、滋賀県側から福井県側へストンと落ちる高低差をループ橋で克服するなどの基本検討がありつつ、長い間棚上げにされたままでした。
2022年には国道8号が豪雨で被災するなどし、関西~北陸の代替ルート確保などネットワーク強化が課題として浮き彫りになりました。
そして2023年3月の「国道365号栃ノ木峠道路技術検討委員会」を皮切りに、長大トンネルの建設可能性をはじめ、技術的課題が整理されてきたのです。
トンネル長さは2542m。滋賀県最北端の「中河内(なかのかわち)」集落の手前で西側に並行し始め、一気に国道476号合流点の手前までワープする算段です。
技術検討の結果「地山状況に応じた迅速な技術的判断や高度な技術力を活用することにより事業実施が可能」と結論付けています。
今後、事業化に向けて、滋賀・福井両県での準備がはじまっていき、国の事業化を待つ段階まで進められていくこととなります。
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