日産「最新型セレナ」がスゴい! 「高性能4WD」&地上高アップした「イーフォース」に注目! 走破性向上した待望の「ハイスペックモデル e-4ORCE」 どんな特徴がある?
日産の人気ミドルクラスミニバン「セレナ e-POWER」に「e-4ORCE(イーフォース)」モデルが追加されました。、新たな4WDだといいますが、どのようなシステムなのでしょうか。
4輪を自在に操る! 「セレナ e-4ORCE」とはどんな仕組み!?
日産の人気ミドルクラスミニバン「セレナ」は、前輪駆動(FF)を基本に、現行モデルではこれまで、ガソリンモデルにのみ4WD(四輪駆動)モデルが設定されていました。
そんななか2024年11月、ハイブリッド車「e-POWER」にも新たに4WDモデルが追加されました。従来とは異なる先進機能「e-4ORCE(イーフォース)」が投入されているといいますが、どのような仕組みなのでしょうか。

現在販売されるセレナは、2022年末に登場した6代目モデルです。
ライバル車が大型化を行い3ナンバーボディとなる中で、5ナンバーサイズのボディをキープし続けている唯一のミドルクラスミニバンとしても重宝されています(一部グレードは3ナンバーサイズ)。
そんなセレナには、先代モデルからエンジンで発電しモーターで走行する「e-POWER」というハイブリッドモデルが設定され、現行型は2リッターのガソリンモデルと、1.4リッターe-POWERモデルという2種類のパワートレインが用意されています。
そんなセレナのe-POWERモデルは、先代まで前輪駆動モデルのみのラインナップとなっていましたが(ガソリンモデルには4WDも設定)、昨年2024年11月に、e-POWERモデルにも4WDモデルが追加されることがアナウンスされました。
このe-POWERモデルに搭載される4WDシステムはe-4ORCEと呼ばれるものですが、果たしてどんな特徴があるのでしょうか。
一般的なガソリン車の4WDモデルは、前輪と後輪をプロペラシャフトで繋ぐことでエンジンからの動力を前後の車輪に伝える形となっています。
これに対しe-POWERの4WDに関しては、前輪を駆動させるモーターにプラスして、後輪を駆動させる専用のモーターを搭載していることが特徴となっています。
そしてe-4ORCEでは、前後2つの高出力モーターとブレーキの統合制御により、駆動力を自在にコントロールする「電動駆動4輪制御システム」となっているのが大きなポイントです。
状況に合わせて4輪の駆動力を自在に制御し、上質で意のままの走りを提供してくれます。
コーナリング時には、走行状況や路面状況、そしてドライバーの操作に合わせて最適な駆動力を算出。これにより、日常の走行から滑りやすい路面での走行まで、路面状況に合わせて適切な駆動力を自然に発生させてくれます。
また減速時も、前後のモーターの回生ブレーキの強さを個別にバランスさせてくれます。
減速時に乗員が前のめりになるような挙動を抑え、フラットで滑らかな減速を実現してくれるため、乗員全員が快適な乗り心地を味わうことができるのです。
さらに発進時も路面状況に合わせた駆動力をバランスよく発生させ、滑りやすい雪の坂道などでもスムーズかつ力強い発進を実現。
もちろんどこかの車輪でスリップが発生した際には、駆動力を素早く分散させることで、空転し続けてスタックしてしまうようなリスクを低減してくれます。
このようにe-4ORCEは、4輪すべての車輪の駆動力を自在に制御する仕組みです。
発進、加速、コーナリング、減速、停止とすべてのシチュエーションでワンランク上の走り味を実現してくれるというのが最大の特徴となります。
そのため、降雪地域にお住まいの人だけでなく、より上質な走り味、乗り心地を味わいたい人にとってもオススメできるモデルと言えるでしょう。
e-4ORCEモデルはすべて7人乗りとなる点と、最上級グレードのルキシオンには設定されない点は注意が必要ですが、2WDモデルのおよそ35万円から36万円高で、e-4ORCEシステムとホットプラスパッケージ(ヒーター付ドアミラー、ステアリングヒーター、ヒーター付フロントシート&セカンドシート左右)が備わると考えると、決して高くはないのではないでしょうか。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
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