マツダ「ド迫力 軽コンパクト」実車公開! まさかの「3ナンバー」ワイドボディ×「RX-7エンジン」搭載!? インパクトありすぎる郷田鈑金「シャンテ」が凄かった! ノス2で披露

クラシックカーイベント「Nostalgic 2days」の「レストアパーツ.com with 郷田鈑金」ブースには、ものすごいフェンダーを持った軽自動車が展示されていました。どのようなクルマなのでしょうか。

ものすごいフェンダーの「小さなスーパーカー」 エンジンはロータリー

 クラシックカーイベントの第16回「Nostalgic 2days(ノスタルジック2デイズ) 2025」が2025年2月22日・23日にパシフィコ横浜(横浜市西区)で開催されました。
 
 毎年、注目すべき展示車が多いのが特徴ですが、なかでも特に驚かされたのが、「レストアパーツ.com with 郷田鈑金」ブースで郷田鈑金が用意した、「オーバーフェンダーがめっちゃ飛び出た軽自動車」でした。どのようにして製作されたのでしょうか。

3ナンバーだけど本当に「シャンテ」なの!?
3ナンバーだけど本当に「シャンテ」なの!?

 すさまじい勢いで飛び出たオーバーフェンダーが、ただならぬオーラを漂わせる「郷田鈑金ロータリーシャンテ with RE雨宮&t」。ノスタルジック2デイズ2025では、展示車を前に、人だかりが絶えないほどの人気を博していました。

 このクルマを説明する前に、ベースとなったマツダ「シャンテ」を振り返ります。

 1960年代に軽自動車「キャロル」が成功したマツダですが、「ファミリア」や「カペラ」などへのロータリーエンジン(RE)搭載に注力したことで、一気に発展した軽自動車市場で地位が低下。キャロルも1970年には生産を終えてしまいました。

 そこでマツダは、軽自動車にRE搭載を前提とした「シャンテ」を開発、軽自動車への復活を画策します。しかしさまざまな理由からRE採用を断念。

 1972年、軽商用車「ポーターキャブ」用にあった手持ちの2ストローク2気筒360ccエンジンを積んで発売を開始するも、販売台数が伸びないまま1976年で生産終了を迎えています。

 その後1981年、REの世界的なチューナー「RE雨宮」は、シャンテに200psまでパワーアップした「サバンナRX-7」の「12A」型ターボREを押し込んだ「REシャンテ」を製作。

 最高時速はなんと229km/hを叩き出す小さなスーパーマシンは、当時の大人気クルママンガ「よろしくメカドック」にも登場。RE雨宮という名前とともに、読者に強烈なインパクトを与えました。

 そして、長野県岡谷市で鈑金修理・レストアを行う郷田鈑金の代表、駒場 豊氏もまさにそのインパクトを受けた一人でした。

 シャンテが手元にあったことから、親交が深いRE雨宮アドバイスのもと、REシャンテの製作をスタート。カスタムカーショー「東京オートサロン2023」「東京オートサロン2024」に展示され、大きな話題を集めたのです。

 全幅が約1.3mと狭いシャンテに、チューニングされた「13B-REW」エンジンを載せると、直線は速いが曲がるのは苦手なクルマになってしまうため、郷田鈑金ではなんと初代「ロードスター」のシャシをシャンテのボディと合体。

 サスペンションもロードスター用を流用してワイドトレッド化を果たしました。

 さらにリムの深い8Jサイズのホイールを組み合わせると、必然的にタイヤを収めるフェンダーは超ワイドに。

 フェンダーは当時の雰囲気を感じさせる丸い形状にしてあるのもポイントです。

 しかも2024年には公道を走行できるよう車検も取得。軽自動車なのに「3ナンバー車」となっていて、郷田氏は「ぜひナンバープレートを撮ってください!」ととても嬉しそうに話していました。

 そして同社ブースにはもう1台、東京オートサロン2024で初展示された「郷田鈑金ロータリーキャロルwith RE雨宮」も置かれていました。

 ベース車には、1989年に当時のマツダの販売チャネルである「オートザム」ブランドで復活した2代目「キャロル」を使用。

 以前製作した「サバンナ(RX-3)ワゴン」を再度作ろうかと考えて作り始めたものの、それでは面白くないと考え、同じマツダ車ということもあってキャロルを選んだとのこと。

 ロードスター用シャシを利用する製作方法はシャンテと同じで、こちらもすさまじい飛び出し量のオーバーフェンダーが目を引きます。

 ヘッドライトやボディなどが全体的に丸い2代目キャロルとオーバーフェンダーの組み合わせは、さらにユーモラスな雰囲気を作っています。

 ボンネット内に収まるのはもちろんRE。

 補機が未装着の仮置き状態ですが、雨さんとそのお孫さんが初めて一緒に組んだ記念碑的なエンジンとのこと。

 来年のノスタルジック2デイズでは、きっと実動可能な状態で見ることができるでしょう。

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Writer: 遠藤イヅル

1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。

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