トヨタ「“すごい“コンパクトスポーツカー」登場! お飾りじゃない「可変ウイング」採用! 多数の「エアダクト」も搭載の“本気仕様”! 「GRヤリス・エアロパッケージ」とは
TOYOTA GAZOO Racingは、2025年1月に開催された「東京オートサロン」にて「GRヤリス エアロパッケージ(プロトタイプ)」を出展しました。一体どのようなコンセプトカーなのでしょうか。
性能向上を目的としたパーツ
TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は、2025年1月に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された「東京オートサロン2025」にて、いくつものクルマを出展しました。
その中のひとつが「GRヤリス エアロパッケージ(プロトタイプ)」と呼ばれるコンセプトカーです。

名称からも分かるのは「GRヤリス」のためのエアロパーツということ。
具体的には「可変式リアウイング」をはじめ、「フロントボンネット」、「フロントリップスポイラー」、「フロントフェンダー」、「リアバンパー」、「床下カバー」という6つのアイテムが装備されています。
トヨタの展示ブースにいた担当者によると、これらのパーツはすべて「性能向上を目的として開発されている」とのことです。
つまり、ドレスアップではなく、しっかりとした効果が期待できるものばかりだということです。
そのためフロントボンネットやフロントフェンダー、リアバンパー」にはダクトが装備されており、熱の排出や走行の空力特性を高めることが狙いとなっています。
フロントバンパーの下にあるフロントリップスポイラーと、燃料タンクより後ろ側をカバーする床下カバーによって、クルマの下側を流れる空気の流れを調整するそうです。
また、可変リアウイング」は、ウイング部分の角度を3段階に変化させることができるというもの。可変とはいえ、走行中は固定されており、停車中に手動で固定するボルト&ナットを緩めてから角度を変更します。
ちなみに可変リアウイングは上下に2つのウイングがあり、取り付けるにはGRヤリスの純正のリアウイングを外すことになるとか。
機能部品として開発されているということは、その狙いはモータースポーツでしょう。
そのためか、GRヤリス エアロパッケージ(プロトタイプ)の前後バンパーには、金属製のバンパーリベットが取り付けられていました。
これはラリーなどで、バンパーをヒットしたときに、バンパーの脱落を防ぐために装着するものです。
街中ではなく、バンパーをぶつけても走行を続ける本気のラリー向けのアイテムです。
モータースポーツ向けのアイテムとして展示されたGRヤリス エアロパッケージ(プロトタイプ)は、文字通りのプロトタイプですから、市販はもう少し先になるのではないでしょうか。
GRヤリスで競技を行っているユーザーにとっては、まさに乞うご期待のパーツとなります。
Writer: 鈴木ケンイチ
1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。













































