「紀伊半島の真ん中」国道168号が大変化中!? 壮大なバイパス計画「五條新宮道路」のスゴさとは “酷道”は今や過去!? 十津川村も「トンネルで丸ごとスルー」

和歌山県側もかなり開通済み!?

【完成】十津川道路・本宮道路 計5.4km
 2013年に全通。県境部を立派な高架道路で一気に飛んでいき、和歌山県側は連続トンネルで通過していきます。

国道168号(現道)は道幅が狭い箇所がある(画像:奈良県)
国道168号(現道)は道幅が狭い箇所がある(画像:奈良県)

【完成】熊野川・本宮道路 2.6km
 2006年開通。熊野本宮をすぎて紀伊田辺方面と別れ、東に向きを変えた先のトンネルショートカット区間です。

【設計中】相須工区 6.4km
 2020年に事業化したばかり。瀞峡方面から合流してくる宮井橋周辺のクネクネ区間を、トンネルや拡幅などでスムーズにします。現在は測量設計の段階です。

【完成】日足工区 2.0km
 2014年に全通。旧熊野川町の中心部を丸ごとバイパスします。それまで街の中を右左折で抜けていたのが、高架橋で最短距離であっさり通過できるようになりました。

【工事中】相賀・高田工区 4.8km
 2019年着工。浅里集落のある狭い谷筋区間を、トンネル主体で一気に抜けていきます。「M」の字の下側をショートカットしていくような線形です。トンネル工事が進んでいて、2023年に1号トンネルが貫通を迎えています。しかし2号トンネルでは重金属の発生に手を焼いていて、別途対策に迫られています。

【完成】越路道路 1.9km
 2009年に全通。熊野川河口で新宮市街へ抜ける最後のトンネルが狭隘だったのを、広い新トンネルで通し、事業でした。

※ ※ ※

 このように、奈良盆地から太平洋岸まで長い長い山岳道路だった国道168号は、今や大部分が急カーブ急勾配・狭隘区間とは無縁になりつつあります。大型車も観光バスも走行しやすく、今や半島南部への短絡アクセスを担うネットワーク道路にまで成長しています。

 もちろんだいたいはトンネルであっという間に抜けてしまうので、旅行として峡谷美を楽しみたい場合は、物足りなさを感じるかもしれません。その場合は、バイパスを少し外れて、昔ながらの旧道をのんびりと走行するのもいいかもしれません。

【画像】超便利!? これが壮大な「五條新宮道路」計画ルートの全貌です

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Writer: くるまのニュース編集部

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