現代にトヨタ「2000GT」が蘇った!? 直6スープラエンジン搭載! 見た目はそのまま…中身は最新な「R3000GT」って? ロッキーオートに寄せられる声とは

トヨタの名車の1つである「2000GT」を現代に蘇らせたロッキーオートの「R3000GT」。令和となった今、R3000GTにはどのような声が寄せられているのでしょうか。

トヨタ2000GTが半世紀を超えて蘇った!?

 トヨタ「2000GT」は名車として、海外では1億円を超える価格で取引されることもあるクルマです。
 
 そんな中、ロッキーオートから誕生した「R3000GT」とはどのような車両で、どのような反響が寄せられているのでしょうか。

現代に蘇ったトヨタ「2000GT」こと「R3000GT」に対する反響は?(画像提供:Rocky Auto)
現代に蘇ったトヨタ「2000GT」こと「R3000GT」に対する反響は?(画像提供:Rocky Auto)

 元となった車両はトヨタが世界に通用するGTカーとして少数精鋭のメンバーのもと制作されたトヨタ2000GTです。

 直列6気筒DOHCなど日本の量産車としては初めて採用するものを多く採用していました。

 さらに、当時の乗用車のエンジン馬力は50馬力程度だったのに対し、150馬力のエンジンを搭載し、世界トップクラスの性能を誇ります。

 実際に速度記録挑戦では3つの世界記録と13の国際新記録を樹立していました。

 また映画「007は二度死ぬ」でも登場し話題を呼んでいましたが、月産は多い時で14台、少ない時では10台を下回る程度しか生産されませんでした。

 販売は1967年から1970年までの短い間のみ行われ、合計生産台数はわずか337台で打ち切りになってしまいました。

 そんな2000GTをベースにロッキオートが手掛けたのがR3000GT。

 そして、当車両はマニアでも見間違うほど精巧にトヨタ2000GTを再現することに成功した車両です。

 その理由の一つとして、トヨタ2000GTの開発チームの一員であった細谷さんも当車両の監修を務めています。

 そのため、2000GTのデザイナーである野崎さんが設計したノザキラインを崩すことなく蘇らせることができました。

 図面がないパーツは実車からデータを取り、ボディやドア、バックパネルなどの再現性を高めています。

 さらに、フェンダーミラーやライトグリル等には本物と同じ素材にてメッキをかけることで、当時の質感のまま蘇らせることが可能に。

 そして制作したパーツは監修している細谷氏のチェック後、職人が一つ一つ手作業で組んでいきます。
 
 インテリアは当時の雰囲気を壊さないように最新装備を搭載していました。

 例えばサイドブレーキは最新型のフット式を採用しながら解除時にはステッキレバーを引くようにすることで、当時のステッキサイドブレーキ風に再現。

 なお心臓部にはトヨタ「スープラ」にも搭載された3リッター直列6気筒エンジンである名機「2JZ型」を搭載し、最高出力は225馬力を誇る他、足回りには4輪ディスクブレーキとダブルウィッシュボーン式コイルスプリングが採用されました。

 センターコンソールの形状や2000GT特有の7連配置を採用することで、オリジナルに限りなく近い室内空間となっています。

 R3000GTの制作はトヨタ博物館で細谷さんが口にした「なぜ、ロッキーオートさんは日産車しかやらないんだ」という言葉から始まったとのこと。

「R3000GT」の製作は2000GTの当時を知る細谷四方洋氏が監修(画像提供:Rocky Auto)
「R3000GT」の製作は2000GTの当時を知る細谷四方洋氏が監修(画像提供:Rocky Auto)

 それに対して「トヨタには良いクルマがないから」と返すと細谷さんは血相を変えて「僕が作ったトヨタ2000GTという素晴らしい車両があるじゃないか」と言いました。

 当時、トヨタ2000GTはロッキーオートでも取り扱ってはいましたが、1年に1、2台程度しか注文の入らない車両で、大勢の人が欲しがるようなものではありませんでした。

 このようなあまり売れていないことを言うと細谷さんは「じゃあ、君が作ればいいじゃないか」と話したようです。

 その時は作るこっち側の大変さも考えず、「勝手なことを言うなぁ」程度に思っただけで、その場ではこの話は終わったようです。

 しかし、その後に海外のオークションなどで1億円を超えるトヨタ2000GTがつぎつぎ現れます。

 一方、ロッキーオートは2000GTに対して、販売していたころならばともかく、当時としては速いクルマと言う訳でも無く、乗りにくい車両と考えていました。

 そのため、ロッキオートから見るとそんな大金を払ってまで乗りたいクルマだとは全く思えなかったとのこと。

 それならば自分達の手で最高峰のトヨタ2000GTを制作しようと考え、細谷さんの元へ真っ先にご挨拶に向かい、前に言われたように自分たちの手で作ると伝えました。

 そうすると、細谷さんは「ようやく、やる気になったか」と言い、監修という形で全面的にバックアップの元で制作された車両です。

 また、こだわったポイントはまず一番にトヨタ2000GTを制作したデザイナーの野崎さんが制作したノザキラインを忠実に再現。

 次に「長距離運転なども快適に行えるように最新装備やエアコンなどを搭載していることがポイント」だとロッキーオートの担当者は語りました。

 ではそんなR3000GTにはどのような反響が寄せられているのでしょうか。

 前出の担当者は次のように話します。

「R3000GTを購入されるお客さんの平均年齢は高く、そのためパワステもエアコンもついていないような旧車は維持が難しい人が中心です。

 そこで最新装備を搭載したR3000GTを販売したところ、そのような方々に高く評価して頂き『乗りやすいね』や 『思っていたより乗り心地が良く、快適だ』という声を頂きました。

 また R3000GTは8年前の2016年から企画が始まり、その翌年2017年からデリバリーを開始しました、そして2024年2月に完売しました。

 その際にはネット上で公表していないにも関わらず『もう販売終了してしまったんですか』という声を多く頂きました」

※ ※ ※

 販売終了をネット上で公表していないにも関わらず、購入できないことを惜しむ声が多く届いたことからもR3000GTは好評であったことが伺えます。

 またロッキーオートにより制作された日産「スカイラインGT-R(BNR32)」をベースにケンメリGTRを再現したモデルは、現在オーダー受付中です。

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1件のコメント

  1. 出来たら試乗したい。

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