「兄弟車」&「姉妹車」って何? なんか違うの!? クルマは「男」or「女」どっちなのか
「兄弟車」や「姉妹車」という表現がありますが、どちらが正しい表現なのでしょうか。それらの言葉の成り立ちについて検証してみました。
「兄弟車」と「姉妹車」、どっちが正しい?
トヨタ「アルファード」と「ヴェルファイア」のように、そのほとんどの部分を共有するモデルを「兄弟車」などと呼ぶことがあります。
近い表現として「姉妹車」と呼ぶケースもみられますが、これらの表現とはいったいどのような意味で使われるのでしょうか。その由来も含めて検証します。
兄弟車というのはあくまで俗語であり、そこに厳密な定義があるわけではありませんが、クルマの場合は自動車メーカーの販売戦略から誕生した側面があります。
国内の例で見てみましょう。
高度成長期から1990年代まで、多くの国内メーカーでは系列の販売店チャンネルが複数存在しました。
例えばトヨタの大衆車「カローラ」(トヨタカローラ店系で販売)をベースに、デザインやキャラクター付けなどを変更したモデルに「スプリンター」(トヨタオート店系、のちのネッツ店)と名付けて販売されていました。
このように同じベース車両を異なる販売店系列で売るケースは数多く見られ、これらが兄弟車といわれていました。
また近年は、いわゆるOEM車のようにエンブレム以外の違いがほとんどないモデル同士を指すことも多いようです。
一方、兄弟車と似た言葉に姉妹車というものがあります。
自動車専門メディアなどにおいても、兄弟車と姉妹車を厳密に使い分けているケースはほとんどなく、両者はほとんど同じ意味合いを持つ言葉として考えられているようです。
では兄弟車と姉妹車には本当に違いがないのでしょうか。
もちろん、どちらも現に用いられている表現であるため、どちらか一方が正しいものである、あるいは間違っているものであると断ずるのはナンセンスです。
そもそも、本来性別が存在しないもの同士の深い関係性を示す際に、兄弟/姉妹という表現を用いるのは日本語独自の表現ではありません。
その起源には諸説ありますが、1956年に米国で設立された「シスター・シティ・インターナショナル(Sister Cities International)」というNGO団体が、もっとも古い例のひとつであるようです。
それぞれの都市が協定を結ぶことで、行政や市民のパートナーシップを深めることをねらいとしたこのNGO団体は、当時の大統領であるドワイト・アイゼンハワー氏によって設立されました。
その概念はすぐに日本へも広まり、「シスター・シティ(Sister Cities)」を「姉妹都市」と訳したことで、こうした表現が生まれたと言われています。
では、なぜ「兄弟都市」つまり「ブラザー・シティ(Brother Cities)」 ではなかったのでしょうか?
この点についてもさまざまな議論がありますが、フランス語やドイツ語などで「都市」を意味する言葉の多くが女性名詞であることが大きく関係していると考えられています。
もちろん、現代英語に名詞ごとに性別があるわけではありません。ただ、フランス語やドイツ語、そして英語は、かつて「インド・ヨーロッパ祖語」と呼ばれる同じ言語から派生したものと考えられているため、英語でも「都市」を女性的にとらえるのはその名残であると言えそうです。
クダラナい言葉遊びに終止しているようだが、「クルマの」記事に一服の清涼感を与える記事なんだろう。そのうちこの話題は、ジェンダー問題に抵触し次の記事では「表現が中性的に変わっていく」に変わるんだろ?!
これ今の時代LGBT問題で非常にセンシティブになっているってのに、今どき男だ女だとか言っている時点で時代遅れ記事ですよね。