なぜ復活!? 日産「スカイライン」に伝統の「GT赤バッジ」再登場! 新型「スカイライン NISMO」に採用された理由とは

外観デザインのコンセプトは「羊の皮をかぶった狼」!?

 外観デザインもまた、レーステクノロジーを全面に活かした設計としています。

 日産のグローバルデザイン本部 森田 充儀 主査は、新型スカイライン NISMOのデザインコンセプトについて「よみがえる“羊の皮をかぶった狼”」だと説明します。

オプションで備わるNISMO専用チューニングのRECARO製スポーツシートはホールド性能の高さだけでなく、着座時の耐圧分布を最適化したことでグランドツーリングの快適性も確保したといいます
オプションで備わるNISMO専用チューニングのRECARO製スポーツシートはホールド性能の高さだけでなく、着座時の耐圧分布を最適化したことでグランドツーリングの快適性も確保したといいます

 初代S54型のベースである2代目スカイラインは、端正なデザインの穏やかなファミリーセダンでした。

 これを高性能なレーシングマシンに仕立てたことから、初代スカイラインGTは「羊の皮をかぶった狼である」と当時評されたのです。

 初代スカイラインGT-Rも同様に、外観はベースのスカイラインGTと大きく変わるところはなく、この“羊の皮をかぶった狼”のキーワードは、その後もスカイラインの代名詞となりました。

 とはいえ420psという、当時に比べ圧倒的な高性能を得た新型スカイラインNISMOでは、この性能向上のためのデザインとして、空力性能を味方につけています。

 具体的には、前後バンパーとサイドシルに専用デザインを与え、バンパー部のロアグリルメッシュもオリジナルとしているほか、オプションとして専用のリアスポイラーも設定しています。

 サイドシル後端のキックアップした形状は、初代スカイラインGTや、初代スカイラインGT-Rが採用した「サーフィンライン」形状を進化させたものだといい、こうした細部にもスカイラインGTの伝統を感じさせるものとなっているのが、ファン泣かせなポイントといえます。

 もちろんデザイン性だけではなく空力性能も向上させ、CD値0.27(400Rは0.28)、CL値は0.04(400Rは0.10)をマークします。

 内装は黒基調にまとめられ、NISMO専用本革巻きステアリングや、280km/hスケールのメーターなどの専用パーツを配置。さらにオプションで、NISMO専用チューニングのRECARO製スポーツシートも用意しています。

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