なぜ復活!? 日産「スカイライン」に伝統の「GT赤バッジ」再登場! 新型「スカイライン NISMO」に採用された理由とは

初代スカイラインGTとのつながりを実感させるレース直結の技術を満載!

 前出の通り、現行型スカイラインは2013年に登場。2019年には、同一車線内ハンズオフ(手放し運転)可能な先進運転支援機能「プロパイロット2.0」を国産車で初搭載(ハイブリッド車に設定)したほか、3リッターV型6気筒ツインターボエンジン搭載の高性能仕様「400R」を設定するなど、先端技術の数々も投入されました。

 このことからも、日産にとってスカイラインは、今もなお技術の象徴として重要な車種の位置付けであることがうかがえます。

バンパー開口部のロアグリル形状は、S54型スカイラインGTや、続くPGC10型スカイラインGT-Rのヘッドライトからグリル部につながる強い造形からインスパイアされたデザインだといいます
バンパー開口部のロアグリル形状は、S54型スカイラインGTや、続くPGC10型スカイラインGT-Rのヘッドライトからグリル部につながる強い造形からインスパイアされたデザインだといいます

 しかし2021年6月には、一部新聞紙上などで「スカイライン廃止へ」との報道があがったことから「老舗ブランドがついに消滅か」と大きく話題になりました。

 しかしそのわずか3日後には、日産の星野朝子副社長が新型車発表の会見で「日産自動車はスカイラインを決してあきらめない」とブランド存続の意向を表明し、事態を収束させています。

 ただし改良を重ねながら、2022年にはプロパイロット2.0搭載モデルをラインナップから廃止し、同時にハイブリッドモデルもなくなるなど、近年は徐々にモデル規模が縮小しているのも事実でした。

 こうした経緯があったなか、デビュー10年目を迎えた2023年8月、日産は新型スカイライン NISMOシリーズを発表しました。

 もともとレース参戦の目的で始まったスカイラインGTが、記念すべき60周年を目前に、再びNISMOの手によって扱われることに、日産のスカイラインに対する情熱の深さを感じずにはいられないところです。

 まず新型スカイライン NISMOのエンジンは、レース用マシンのエンジン開発を手掛ける開発者が、同じ開発設備を使いチューニングを実施しています。

 これは、レース由来で誕生した初代S54型スカイラインGTや初代スカイラインGT-Rといった、歴代の赤バッジモデルとも共通するものといえます。

 スカイライン400R(最高出力405ps・最大トルク475Nm)の3リッターV型6気筒ツインターボエンジンを、最高出力420ps・最大トルク550Nmまで大幅に性能向上させました。

 トランスミッションはベース車同様のマニュアルモード付7速ATですが、新型スカイライン NISMOでは変速スケジュールを変更。

「スタンダード」モードでは日常域での力強さと気持ちの良い加速の伸びを可能とする一方、「スポーツ」および「スポーツ+」モードでは、高回転を維持し、スポーツ走行時に高レスポンスな走りを実現させました。

 この高性能に対応すべく、リアタイヤ幅を20mm拡大した専用開発の高性能タイヤや、専用エンケイ製19インチアルミホイール、専用チューニングのサスペンションやスタビライザーを採用。

 ブレーキの材質やABS制御の最適化、限界走行時のコントロール性を高めたVDC(ビークルダイナミクスコントロール:横滑り防止装置)のチューニングも行われています。

 さらに、GT-Rの高性能版「GT-R NISMO」にも採用する高剛性接着剤を前後ウインドウシールドガラスに採用したことで、車体剛性もアップ。具体的には、全体ねじり剛性で約15%向上させたといいます。

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3件のコメント

  1. 何でもかんでもニスモニスモニスモ。
    ニスモもえらく安っぽくなったもんだなぁ。

    • こんなにニスモロードカーが似合う車も無いだろ
      てか今のラインナップはフォーミュラEと関連するBEV、伝統のコンパクトハッチ(×e-POWER)、Z、GT-R、そしてスカイライン。

      無駄がないと思う

  2. 正直モデル末期でいつ生産終了を言いだしても不思議のない車だから、”今さら”感はあるわな。
    裏では”残ったエンジン売り切るためのモデル”とも言われたスカイラインGT-R(C110)の二の舞に思えるけどな。

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