マツダ「ロードスター」の「新型モデル」は“今秋”登場か!? 「超軽量モデル」も合わせて終了! 開発担当主査が明らかに

マツダ「ロードスター」の「990S(キュー・キュー・マル・エス)」が2023年中に生産終了となり、あわせて2023年秋にロードスターの大幅な商品改良が行われることを、担当主査である齋藤茂樹氏が明らかにしました。どのような改良が行われるのでしょうか。

ロードスター次期型モデル登場…ではなく大幅改良モデルか

 マツダ「ロードスター」の軽量化モデル「990S(キュー・キュー・マル・エス)」が2023年中に生産終了となり、あわせて2023年秋に現行ND型ロードスターの大幅な商品改良が行われることを、担当主査である齋藤茂樹氏が「軽井沢ミーティング2023」で明らかにしました。

 大幅改良とは、いったいどういうことなのでしょうか。

今秋にも大幅改良を迎える!? 現行型「ロードスター」
今秋にも大幅改良を迎える!? 現行型「ロードスター」

 2023年5月27日から28日にかけて、日本最大級のロードスターファンの集いである、「軽井沢ミーティング2023」が開催されました。

 場所は例年通り、長野県の軽井沢プリンスホテル駐車場。事前の申込状況では、参加台数は1230台、参加者は2506人という大規模イベントです。

 開催2日目の28日にはトークショーが行われ、「ロードスター」の歴代主査である、貴島孝雄氏、山本修弘氏、中山雅氏、そして現在のND型を担当する齋藤茂樹氏が、ロードスター開発における裏話やロードスターに対する思いを語りました。

 そうした中で、齋藤主査からサプライズ発言がありました。

 まず、齋藤主査が「私自身で990S(キュー・キュー・マル・エス)を購入しました」と話を切り出したのです。

 齋藤氏がロードスターの主査になってから約4年、当然のことながらロードスターを購入しようと考えてきたとのことで、「できれば、私自身で企画したロードスター(990S)を買いたい」とコメントしました。

 改めて紹介すると、990Sはマツダが2021年12月16日に正式発表した「軽いことによる愉しさ」を追求したロードスターの特別仕様車です。グレード名の“990”は、車両重量1トン(1000kg)を切った軽量モデルであることを指します。
ベースグレード「S」に対して、RAYS社製の鍛造16インチアルミホイール、フロントブレーキのBrembo製大径ベンチレーテッドディスクと同社製4ピストンキャリパーを採用。

 さらに、990S専用にコイルスプリング、ショックアブソーバー、電動パワステ、そしてエンジン制御をチューニングしています。

 デザインでは、ダークブルーの幌や、エアコンルーバーベゼルをブルー&ピアノブラックで演出しています。

 そして、990S発表と同時期にロードスター各モデルで初採用した、「KINEMATIC POSTURE CONTROL(キネマティック・ポスチャー・コントロール:KPC)」がありますが、実際に990Sを運転してみるとその効果はてきめん。乗り心地と操縦性が向上していることを多くのロードスターユーザーが体感しています。

 その990Sについて「今年(2023年)で生産が終了する」と齋藤主査が明らかにしました。さらに、現在の販売動向を加味すると7月頃には実質的に販売が終わってしまう可能性もあるため、990Sの購入希望者は6月頃までにはマツダ販売店にオーダーを入れた方が良いとのアドバイスもしました。

 そして、「990Sの生産が終了するタイミング」については、「今秋での年次改良で、大幅な商品改良が行われるため」という理由も明らかにしたのです。

 気になる大幅改良の中身ですが、さすがに現時点(5月末)で詳細を公開することはできないようです。

 それでも、トークショーの後に齋藤氏に筆者(桃田健史)が直接話を聞くと「NDとしては過去、最も大きな商品改良となる」との表現で「デザインについての変化は少ない」とも言います。

 考えられるのは、例えばコネクティビティでのマツダコネクト2の採用などがありますが、齋藤氏が「大幅な商品改良」というのですから、グレードの変更など、ロードスターラインアップ全体での変化が起こる可能性があるのではないでしょうか。

 また、「大幅な商品改良」という言葉から、「まさかフルモデルチェンジで5代目(NE)が出るのか」と考えるロードスターファンもいるかもしれません。

 タイミングとしては、今秋にはこれまでの東京モーターショー改め「ジャパンモビリティショー」が東京ビッグサイトで開催されるので、そこにマツダはNE型を発表して間髪を入れずに販売するのではないか、という流れを推測することもできます。

 しかし、さすがに現時点で次期型ロードスターを示唆するコンセプトモデルが世に出ていないこともあり、2023年秋にいきなりNE型が登場する可能性は低いと考えられます。

 とはいえ、これまでの明らかになってきるマツダの将来事業計画を考えると、齋藤氏が言う「大幅な商品改良」によって現行世代のND型がモデルライフの後期に入るタイミングという見方をすることには、整合性があると思います。

 いずれにしても、ND史上での卓越した性能を誇る「990S」が、「大幅な商品改良」のタイミングで生産が終了することは間違いありません。

 なお、5月28日の時点でマツダ広報部関係者に確認したところ、990Sの年内生産終了についてはニュースリリースとしてマツダ側から発信する予定はないと言います。

 今回の齋藤主査のコメントが、実質的なマツダとしての正式発表だと言えます。

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。

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