カープとマツダ、他人のふりのナゼ 両者をつなぐ特別な「赤」とは
コンセプトカーの特別な「赤」を量販車に…?
ちなみに「ソウルレッドプレミアムメタリック」ですが、クルマに使用されている塗料と、ヘルメットに使用されている塗料は、実は別のものだといいます。
まずクルマの「ソウルレッドプレミアムメタリック」。これはもともと2011(平成23)年の「東京モーターショー」に出展された、コンセプトカー「マツダ 雄(TAKERI)」に使われていたものです。マツダの広報担当によれば、「圧倒的な存在感を表現する『強烈な鮮やかさ』と『深みのある陰影感』を両立した全く新しい『赤』。『色も造形の一部』と捉え、魂動デザインの躍動的な立体造形を際立たせる色として、作りだされたもの」とか。
この「ソウルレッドプレミアムメタリック」を量産車に適応するには、「気が遠くなるようなエンジニアの試行錯誤があった」といいます。
「通常、モーターショーなどで展示されるコンセプトカーは、職人が何層も塗り重ねる漆のような塗り方で仕上げるのですが、美しさを追求するあまり耐久性や実用性は考慮されていません。そんな繊細な色を、安定的に1か月何千台というペースで塗り上げ、あらゆる環境下でその発色を保ち続けるために、塗装の成分や組成にまで踏み込み、塗料メーカー、生産技術、技術研究所、ボディ設計そしてデザインが一丸となって取り組むことで、コンセプトカーの色といってもおかしくない色を生み出すことができたのです」(マツダ 広報担当)
そして2013年より、「ソウルレッドプレミアムメタリック」はついにカープのヘルメットに採用されました。