クルマの「燃費競争」聞かなくなった? 原因はリッター30キロ超えで「泥沼化」したせい!? 低燃費対決のその後
もはや「低燃費」なのは当然! 購入者が重視するポイントも大きく転換した
2017年にはミラ イースも2代目へとフルモデルチェンジを果たしますが、燃費性能は初代最終型と同じ35.2km/L。
アルトも、2021年にフルモデルチェンジした現行型の9代目モデルでは、マイルドハイブリッドモデルでも33.1km/Lと、なんとアルト エコ時代よりもカタログ燃費は悪化しているほどなのです。
とはいえ30km/L台なら、すでに十分すぎる低燃費といえます。
ユーザーの「イマドキのクルマは燃費性能がよくて当たり前」というイメージが市場に定着してきたこととも相まって、カタログ燃費の数値が、かつてほど気にされなくなってきたといえるかもしれません。
さらに2018年10月から、よりリアルな使用環境に近い「WLTCモード燃費」がカタログ燃費表記の主体となった影響も少なくないでしょう。
一方で、極端な燃費性能を追い求めるがあまり、日常使いでのドライバビリティ(運転操作のしやすさや自然さ)の低下や、乗り心地の悪化といったネガティブな要素が生まれてしまったことも否めません。
購入するユーザーも、カタログ燃費がコンマ単位で優位に立つことよりも、使い勝手の良さや車両に備わる付加価値などに重きを置いたクルマ選びをするようになりました。
燃費の面では不利な大柄ボディを持つ軽スーパーハイトワゴンが、広い室内や使い勝手の良さで支持され、軽でもっとも売れている事実からも明らかです。
こうしたいくつかの要因が重なって、極端な燃費競争も終息することになりました。
とはいえここまでガソリン代が高騰してくると、ふたたび燃費性能が気になってきてしまうというのもまた事実。
今後も商品力や低価格をキープしたまま、燃費性能もアップした欲張りなニューモデルが登場することを期待したいところです。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
車を常時使う環境。高度とか。平坦な土地か起伏の多い地形か。人口密集地か郊外の信号機が少ない場所か。雪が降る地方か降らない地方か(暖気の有無も含む)。この違いだけでも燃費は全然違いますし、高速道路をよく使うか使わないかでも違いますからね。環境や使用スタイルの違い。MTかAT(CVT含む)の違い。ゆっくりのんびり派。メリハリ派。スピード狂などの運転スタイルの違いにより差も大きいので、よく使うパワーバンドによっても大きく違いが出るでしょ。通勤帰宅じゃ燃費が悪いけど、余暇で移動する時間が深夜未明だと滅茶苦茶燃費が良いですし。エアやオイルのフィルター。オイル交換を既定の期間や距離で行なっているかでも大違いです。タイヤの空気圧でも大きく変わりますよ。少し高めにすると接地面積が減って摩擦も減りますが、凹凸で跳ねやすく内側の減りが早くなったり。
自分の車は13年経過したMTの軽バンで、カタログスペック値はリッター16キロ位だけど、通勤で市街地は12キロ。余暇は郊外で18~20キロ。出そうと思えば夜間長距離ドライブで24キロ出せますよ。
同じ条件と言っても少し前のミライースのエコモードじゃ山間部は失速して走れないですし。何に合わせてセッティングしているかですよね。最大燃費を狙うあまり、ノロノロ運転を助長していると煽られるだけだし、坂の手前で故意に加速し、登坂中は少し強く踏まないと上り坂でどんどん遅くなって後続車に迷惑をかけるようなオートクルーズも迷惑機能です。今の車は少しは頭が良くなっていると良いですが。
この頃はちょっと異常だったよな
アルトエコの指定空気圧は300kpaだったからな
スペーシアは280kpaだったかな