クルマの「燃費競争」聞かなくなった? 原因はリッター30キロ超えで「泥沼化」したせい!? 低燃費対決のその後

コンマ以下の削り合い……次第に「泥沼化」していく低燃費競争の行く末

 マイナーチェンジでミラ イースは「クールドi-EGR」を採用し燃焼効率の最適化を図っただけでなく、フリクションロスの低減を徹底追求。

 CVTの制御を見直してハイギヤード化を図ることで、アルトエコを上回る33.4km/Lという数値を叩き出したのです。

2014年12月にフルモデルチェンジした8代目のスズキ「アルト」は大幅な小型・軽量化を図り、驚異の超低燃費37.0km/L(JC08モード燃費)を実現させました
2014年12月にフルモデルチェンジした8代目のスズキ「アルト」は大幅な小型・軽量化を図り、驚異の超低燃費37.0km/L(JC08モード燃費)を実現させました

 さらにミラ イースは先進安全装備である「スマートアシスト」を一部グレードに採用したほか、エントリーグレードの価格を5万円下げて74.5万円とする低価格化も併せて実施しし、形勢逆転を狙ったのでした。

 一気に燃費性能で逆転されてしまったアルト エコですが、同年12月には一部改良モデルを発表しています。

 こちらはフリクションロスの低減やパワートレインの制御最適化のほか、エンジンの圧縮比を高めるなどの改良を行って、燃費はついに35.0km/Lを実現しました。

 再びナンバーワンの座を明け渡すことになったミラ イースでしたが、2014年7月の一部改良で、こちらもエンジンの高圧縮比化を行うだけでなく、エンジン自体のアトキンソンサイクル化、デュアルインジェクターの採用など大幅なパワートレインの改良を実施。

 カタログ燃費は35.2km/Lと、アルト エコをわずかに超えることを成功させています。

 その後、アルトは2014年12月に8代目へとフルモデルチェンジを実施。小型軽量化を突き詰めた設計とし、ついに37.0km/Lを達成するまでに至っています。

 ここをピークに、軽の熾烈な燃費競争は一旦終焉を迎えることになりました。

【画像】一体何だったんだ!? 熾烈すぎる低燃費競争を繰り広げた「アルト」vs「ミライース」の写真を見る(53枚)

【2023年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

1 2 3 4

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

2件のコメント

  1. 車を常時使う環境。高度とか。平坦な土地か起伏の多い地形か。人口密集地か郊外の信号機が少ない場所か。雪が降る地方か降らない地方か(暖気の有無も含む)。この違いだけでも燃費は全然違いますし、高速道路をよく使うか使わないかでも違いますからね。環境や使用スタイルの違い。MTかAT(CVT含む)の違い。ゆっくりのんびり派。メリハリ派。スピード狂などの運転スタイルの違いにより差も大きいので、よく使うパワーバンドによっても大きく違いが出るでしょ。通勤帰宅じゃ燃費が悪いけど、余暇で移動する時間が深夜未明だと滅茶苦茶燃費が良いですし。エアやオイルのフィルター。オイル交換を既定の期間や距離で行なっているかでも大違いです。タイヤの空気圧でも大きく変わりますよ。少し高めにすると接地面積が減って摩擦も減りますが、凹凸で跳ねやすく内側の減りが早くなったり。
    自分の車は13年経過したMTの軽バンで、カタログスペック値はリッター16キロ位だけど、通勤で市街地は12キロ。余暇は郊外で18~20キロ。出そうと思えば夜間長距離ドライブで24キロ出せますよ。
    同じ条件と言っても少し前のミライースのエコモードじゃ山間部は失速して走れないですし。何に合わせてセッティングしているかですよね。最大燃費を狙うあまり、ノロノロ運転を助長していると煽られるだけだし、坂の手前で故意に加速し、登坂中は少し強く踏まないと上り坂でどんどん遅くなって後続車に迷惑をかけるようなオートクルーズも迷惑機能です。今の車は少しは頭が良くなっていると良いですが。

  2. この頃はちょっと異常だったよな
    アルトエコの指定空気圧は300kpaだったからな
    スペーシアは280kpaだったかな

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー