輸入車なのに燃費リッター20km超え!? ルノー初のHV 新型「アルカナ」はスタイルだけじゃなく走りも一級品
シフトショックもなくダイレクトな走りが楽しめる
このE-TECHを搭載した日本市場初のモデルがアルカナです。
アルカナは、全長4570mmと扱いやすいサイズのSUV。ルノー自身はフォルクスワーゲン「ゴルフ」などと同じCセグメントと説明していますが、実際にはBセグメントとCセグメントの中間といえるかもしれません。
また、ルーフ後半分がなだらかに下降するクーペスタイルとすることで、SUVでありながら軽快な走りをイメージさせるスタイリングとなっています。こうしたボディタイプはクーペSUVと呼ばれていますが、アルカナのクラスでは初のクーペSUVといって間違いないでしょう。
E-TECHはストロングハイブリッドなので、発進のときもモーターの力だけでスムーズに走り出します。しかも、およそ60km/hくらいまではエンジンがかかることなく、モーターによる滑らかな走りが楽しめるのが特徴で、モーターが活躍するシーンが多いハイブリッドシステムです。このため車内はとても静か。また、モーター特有のレスポンスのいい加速感を味わえます。さらにいえば、モーター駆動による効率の高さを実現しているのもE-TECHの特徴です。
乗り心地は、低速域で少しだけタイヤの反発が強いように感じましたが、それを除けば、路面からのショックをうまく吸収してくれるうえに、ボディを極力、水平近くに保とうとする快適な足まわりです。また、タイヤの反発が強いと感じられた部分も、空気圧の調整で解消できる可能性があります。
続いて山道に入ると、E-TECHの変速機が常に適切なギアを自動で選んでくれるので、実際のパワー以上に力強い走りが可能。しかも、シフト時のショックがまるで感じられないうえ、マニュアルギアボックスと同じダイレクト感が楽しめるので、微妙なアクセルワークでクルマの姿勢を作り出すこともできました。
ワインディングロードでの走りが楽しめたのは、E-TECHのおかげだけではありませんでした。ルノー車の足まわりは、普段はソフトで優しい感触なのに、思い切ってコーナリングを試したときには4本のタイヤが執拗に路面を捉え続けて、とても安全に、そして安心してスポーティなドライビングが楽しめます。
もちろん、背の高いSUVなので重心が高いことは常に意識する必要がありますが、特別パワフルでもなければスポーティでもないモデルでこれだけ積極的な走りを味わえるのは、さすがルノーというほかありません。
高速道路でも静かで安定した走りを披露したアルカナ。燃費は軽い上り坂で15km/L前後を示していたので、実力はもう少し上でしょう。ルノーの新しいハイブリッドシステムが日本市場でどう評価されるのか、とても楽しみです。
Renault ARKANA R.S. LINE E-TECH HYBRID
ルノー・アルカナ R.S.ライン E-TECHハイブリッド
・車両価格(消費税込):429万8000円
・全長:4570mm
・全幅:1820mm
・全高:1580mm
・ホイールベース:2720mm
・エンジン形式:直列4気筒自然吸気
・排気量:1597cc
・駆動方式:FF
・変速機:電子制御ドッグクラッチマルチモードAT
・エンジン最高出力:94ps/5600rpm
・エンジン最大トルク:148Nm/3600rpm
・メインモーター最高出力:49ps
・メインモーター最大トルク:205Nm
・サブモーター最高出力:20ps
・サブモーター最大トルク:50Nm
・車両重量:1470kg
・WLTCモード燃費:12.8km/L
・タイヤサイズ:215/55R18
小型乗用車HVで普通に30超えじゃないってことは、ルノーHVって技術的に日本より遥かに劣るってことでいいのかな。