トヨタ新型「GRMNヤリス」世界最速試乗! 限定500台の「身近なスーパーカー」はどのくらいスゴいのか
GRMNヤリスは「秘伝のタレ」が継ぎ足された「身近なスーパーカー」
そろそろ結論に行きましょう。万能な(といっても相当戦闘力は高いが)GRヤリスに対してGRMNヤリスはモータースポーツで鍛えた事による「秘伝のタレ」が継ぎ足された1台です。
ちなみに筆者が今まで筑波で乗った高性能モデルのなかで、一番躊躇せずに全開ができ、一番安心して走ることができ、一番楽しく走れたモデルです。
今回の20分の試乗がこんなに短いと思ったのは初めて、実は開発は今も続いているので、市販時はもっと良くなっているかもしれません。
ここで終わらないのがGRMNヤリスの凄いところで、購入後のしかるべきタイミングでエンジン強化/駆動改善などをおこなう「アップデートプログラム」とドライバーの運転データを分析してソフト/ハード共に最適化する「パーソナライズプログラム」も提供すると公言しています。
これはKINTO専売「GRヤリス・モリゾウセレクション」で進められている取り組みですが、GRMNヤリスはより特化・先鋭化されたメニューが用意されており、レース車両と同じように「進化するクルマ」を量産車でも実践していくそうです。
サーキットパッケージの値段は846万7000円とかなりスーパープライスですが、実力を体感した筆者としては、その価値が確実にあると断言します。
ただ、惜しむべきは限定500台で、購入できた人はガレージに飾るのでなく、サーキットで思い切り走らせてあげてください。個人的には「身近なスーパーカー」と呼びたいです。
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GRヤリスのユーザーとしては「2年でそこまでやるの?」と嫉妬する部分があるのも事実です。
そこは開発陣もよく認識、既販のGRヤリスユーザーもアップデートできるようにGRMN用アイテムの一部を市販する計画もあるそうです。
その先には「86GRMN」の知見がKOUKIの86で活かされたように、GRMNヤリスで培った技術のいくつかがGRヤリスの改良時に水平展開されることも願っています。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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