突然追突された! 3台以上が絡む玉突き事故、過失の割合はどうなるのか

安全運転を心がけていたとしても交通事故に巻き込まれる可能性はあります。交通事故の際には、お互いの過失の割合でその後の罰則などが変化しますが、3台以上が絡む玉突き事故の場合、過失の割合はどうなるのでしょうか。

3台以上が絡む玉突き事故、過失の割合は?

 クルマを運転する際に、安全運転を心がけていても、防ぐことが難しい後方からの追突事故。
 
 場合によっては複数台がからむ追突事故(以下、玉突き事故)になることもありますが、後ろからの追突によって自分のクルマが前方車両にぶつかってしまったら、事故の過失割合はどうなるのでしょうか。

追突事故は後続車のほうが過失割合が高くなる傾向にある
追突事故は後続車のほうが過失割合が高くなる傾向にある

 一般道では速度域が低いこともあり、比較的に少ない台数での事故となることが大様ですが、高速道路などでは数十台のクルマがからんだ大事故に発展することもあります。

 追突事故の原因として考えられるのは、「前方不注意(わき見運転)」です。

 わき見運転は、スマートフォンやカーナビの操作や、同乗者との会話に気を取られていたなどにより、前方にあるクルマなどに気づくのが遅くなった結果、追突事故を起こすことになります。

 また、高速道路などの速度域が高い場合には、速度超過や車間距離を詰めすぎることなども追突事故に繋がると考えられます。

 では、追突による玉突き事故の場合、後続車に追突されて自車が前走車に接触したことで、自身の過失割合はどのようになるのでしょうか。

 保険会社の担当者は、玉突き事故の過失割合について以下のように話します。

「現場の状況にもよるので、ケース・バイ・ケースとなりますが、玉突き事故では、基本的に追突した車両の過失割合が100%に近くなる可能性が高いといえます」

 玉突き事故は3台以上が絡むことが前提とされていますが、いかなるときでも一番後ろのクルマに過失がつくことが一般的です。

 一方で、追突されたクルマにも過失があると判断される例もあります。そのひとつとして、前走車の急ブレーキによる追突事故が挙げられます。

 道路交通法第24条には「急ブレーキの禁止」という項目があり、運転者は危険を回避するためにやむをえない状況以外では急ブレーキをかけてはならないと定められています。

 これに違反する急ブレーキによって、正常に走行してきた後続車に追突された場合には、急ブレーキをかけた車両の運転が違反行為に該当するため、急ブレーキを踏んだ車両の運転者に過失がつくことも十分に考えられます。

 ただし、玉突き事故はケース・バイ・ケースとなるため、最後尾のクルマの過失が大きくなることは前提ですが、そのほかの車両については、事故時の状況によって左右するため、一概に過失割合を示すことはできないでしょう。

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