いま注目の自動車メーカー「ステランティス」 プジョーやジープが日本で絶好調の理由とは

ジープブランドは過去10年で日本での販売台数が13倍以上に

 日本におけるプジョーとシトロエンの好調さの理由は、主力モデルのプジョー新型「208」やミニバンのプジョー「リフター」、そしてシトロエン「ベルランゴ」という新型モデルがヒットしたところにあります。

 また、世界的なSUVブームという追い風を受けとめるモデルを、プジョーとシトロエンともに、しっかりと用意したのが大きいでしょう。とくにシトロエンは、基本モデルである「C3」や「C4」もSUVテイストにしているのもポイントです。

ステランティスのブランドで日本で一番登録台数が多いのは「プジョー」。2021年1月から7月では8525台と2020年同期比で168.5%を記録する
ステランティスのブランドで日本で一番登録台数が多いのは「プジョー」。2021年1月から7月では8525台と2020年同期比で168.5%を記録する

 また、FCA傘下のブランドであるジープは、過去10年ほどで、日本での販売台数を13倍以上に増加させるほど順調に伸びています。

 2013年のグランドチェロキー、2014年のチェロキー、2015年のレネゲード、2017年のコンパス、2018年のラングラーというように毎年のように新型車を日本市場に投入。販売ディーラー網も過去5年で1.3倍ほどに増加。しかも、販売店はCI(コーポレート・アイデンティティ)を導入しています。

 地道にディーラー網の拡充を着々と進めてきたことが、ジープの成功の理由でしょう。

 さらにステランティスは、日本市場にオペルブランドを本年中に再導入すると発表しています。あと数か月もすると、オペル関連のニュースを数多く目にすることになるはず。オペルという話題の新顔が加わったことで、2022年以降のステランティスの販売は、さらに伸びることが期待されています。

 ステランティスが販売する数多くのブランドは、ドイツのメルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲンといったドイツ御三家と比べれば、まだ知名度が低く、販売数も小さなもの。ですが、そうしたステランティスのブランドのモデルが、ドイツ御三家に決して劣っているわけではありません。それぞれに長い歴史と個性が備わっているのです。

ステランティスのブランドで、プジョーについで日本で登録台数が多いのは「ジープ」。2021年1月から7月では8361台と、8525台のプジョーに肉薄している
ステランティスのブランドで、プジョーについで日本で登録台数が多いのは「ジープ」。2021年1月から7月では8361台と、8525台のプジョーに肉薄している

 アメリカをはじめ、フランス、イタリアといった多彩で個性的なブランドを有することがステランティスの特徴であり、魅力となります。

 また、年々厳しくなる環境対策や自動運転技術などの先進技術に関しても、小さな会社が個々でおこなうよりも、大きなひとつの会社になったほうが開発は効率的に進むことでしょう。

 グループPSAには、アイシンなどの日系サプライヤーとのつながりもありました。もちろん、ボッシュやコンチネンタル、ヴァレオといった国際的なメガサプライヤーもステランティスへの協力は惜しまないはず。技術的な課題も、大きなステランティスになったことで対応しやすくなっています。

 輸入車を購入するのであれば、ドイツ御三家だけでなく、ステランティスの各ブランドもチェックしてみることをおすすめします。個性的で、目を引くモデルを見つけることができるのではないでしょうか。

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