ボルボ「XC60」はなぜ心落ち着く? 長距離ドライブで感じたその理由
高速道から山道まで およそ400kmのロングドライブ
朝7時にホテルを出発した私たちはまず、菅原道真公をまつった太宰府天満宮にお参りしました。
博多駅前にあるホテルからたった34kmの距離でしたが、長い参道の先にあるお社はとても静かで、心洗われる思いがしました。ちょうど近所の高校の通学時間と重なったので、学生の皆さんの学業成就もあわせてお祈りさせていただきました。
次の目的地は高良山のいただきにある高良大社。途中、ちょっとしたワインディングロードがあったので、XC60 B6の走りを確かめてみました。
最近のボルボはどれも足回りがスポーティで、コーナーを気持ちよく駆け抜けることができます。
XC60も例外ではなく、次々と迫ってくるコーナーをリズミカルにクリアできました。300psのパワーと聞くと扱いづらいエンジンを思い浮かべるかも知れませんが、実際にはそんなことなく、低速域でも粘り強いので扱いやすく、しかも、ここぞというときにはレスポンスよくパワーを発揮してくれるので、小気味のいい走りが満喫できました。高回転域まで引っ張ったときのエンジン音も、音量は低めですが乾いた快音で、かなりスポーティな雰囲気を味わえると思います。
そうこうしているうちに高良大社に到着。足腰が弱りかけているくるまのニュース取材班は、ここで130段ほどの階段を歩いて上り、ふーふーいいながらお参りを済ませました。
3番目の目的地は宇佐神宮。高良山からは130kmほどの距離で、途中、高速道路を利用しました。
ここでは、アダプティブクルーズコントロールやアクティブレーンキーピングの助けを借りたので、ドライバーとしてはずいぶん楽をさせてもらいました。こうやってゆったりと高速道路を走るとエンジンは静かだし、北欧家具を思わせるインテリアは整然としていて趣味がよく、すーっと心が落ち着いてきます。
ちょっと強引ですが、この心が落ち着く感じは神社でお参りしているときの心持ちと近いように思います。自然に囲まれると、人間の心が自然と静まりかえっていくように、厳しい自然の北欧で生まれたボルボにも、どこか似たようなところがあるのかもしれません。もしくは、もの静かなのに温かいスウェーデンの人々の心が、このクルマには宿っているのでしょうか。
上宮と下宮に分かれた宇佐神社はとても敷地が広く、またうっそうとした森に囲まれた境内は、荘厳で厳粛な雰囲気に包まれていました。
午後1時過ぎに参道のお食事処で名物のだんご汁をすすったわれわれ取材班は、大急ぎで福岡空港に向けて出発。140kmほどの道のりを駆け抜けて、約束の午後4時ちょうどに帰着しました。
この日の総走行距離はおよそ400km。一般道も少なくなかったことを思えば、それなりの強行軍でしたが、大して疲れもせず、安全に走り切れたのはXC60のおかげだったと思います。
※ ※ ※
少し辛辣なことを書いちゃうと、XC60がこのクラスでいちばん乗り心地がいいとか、いちばんハンドリングが優れているとか、もっともパワフルなどというようなことは残念ながらありません。
それでも、人により添ったクルマ作りが良好なバランスを生み出し、ボルボを長時間ドライブでも疲れにくいクルマにしているのだと思います。
深い心の安らぎが得られるという意味で、やっぱりボルボと神社は似ているといったら、いくらなんでも強引でしょうか(笑)。それでもXC60で訪れた神社巡りが楽しかったのは事実なので、ボルボには心から「ありがとう」といいたい気分です。
VOLVO XC60 B6 AWD R-DESIGN
ボルボXC60 B6 AWD インスクリプション
・車両価格(消費税込):799万円
・オプション込み試乗車価格:840万9650円
・全長:4690mm
・全幅:1915mm
・全高:1660mm
・ホイールベース:2865mm
・車両重量:2130kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ+S/C+モーター
・排気量:1968cc
・駆動方式:4WD
・変速機:8速AT
・エンジン最高出力:300ps/5400rpm
・エンジン最大トルク:420Nm/2100-4800rpm
・モーター最高出力:10kW/3000rpm
・モーター最大トルク:40Nm/2250rpm
・タイヤサイズ:255/40R21
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